研究課題
<運動経験者と非経験者における一過性運動による血清BDNFの経時変化の比較>急性運動に伴う血清BDNFの応答を明らかにし、さらに運動習慣の有無でその応答が異なるか検討を行った.対象者は運動習慣のない女子大学生(8名)および現在運動のある女子大学生(8名)。まず、自転車エルゴメータを用い、最大酸素摂取量(VO2max)を漸増負荷試験により実測し(高強度)、VO2maxの40%(低強度)および60%(中等度)の相対強度で30分間の自転車運動を負荷した.採血を安静時、運動終了直後、運動終了30分、60分後に行い、血清、血漿BDNFを測定した。その結果、両群ともに血清BDNF水準は中等度以上の運動直後に増加し漸減した。血漿BDNFは、高強度運動時に運動習慣あり群においてのみ増加を認めた。また、高強度運動の回復期において、運動習慣あり群の血清BDNF濃度は安静時の水準を超えて減少した。以上の結果から、運動習慣の相違は高強度運動時の血清・血漿BDNF応答に影響することが明らかとなった。<血清BDNFに及ぼす持久性トレーニングの影響に関する研究>持久性トレーニングにより、安静時の血清および血漿BDNF水準が変動しうるか検討を行った。対象は現在運動習慣のない男子大学生16名。無作為に運動群(8名)およびコントロール群(8名)に割り付けた。4週間の持久性トレーニング(自転車エルゴメータ、70%VO2max、30分、週5回)を行い、その前後での安静時血清および血漿BDNF濃度を比較した.トレーニングにより、運動群のみVO2maxが増加し、総コレステロール、LDLコレステロールが有意に減少した。さらに血漿BDNF水準が有意に増加した。一方、持久性トレーニングは、血清BDNF水準には影響を及ぼさなかった。
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実験治療 696
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