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2009 年度 実績報告書

健康食品の安心・安全確保のための全国ネットワークの構築とその実証に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20650124
研究機関東京大学

研究代表者

堀 里子  東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (70313145)

研究分担者 澤田 康文  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (80114502)
キーワード健康食品 / 有用性情報 / 有害事象情報 / リスクコミュニケーション / 情報交換ネットワーク
研究概要

本研究では健康食品の情報不足を解決するために、健康食品の有害事象や安全性情報を積極的に掘り起こし創製していくことを目的として、薬剤師間及び医師間健康食品情報収集・交換システムを構築した。昨年度に引き続き、医療従事者のニーズを考慮した健康食品情報(健康食品素材に関するモノグラフと医薬品と健康食品の相互作用に関する事例)を作成し、構築したシステムを介して登録者に向けて情報提供を行った。医師・薬剤師の知識・意識を高めるために、健康食品に関する定期的な情報提供、事例形式の情報、規格化された情報が有用であることを示した。システム内では、情報提供と並行して、医師・薬剤師から健康食品による健康被害情報を収集し、調査・評価したのち登録者間で情報共有するためのコーナーを設置した。簡易化した投稿機能も設けることで、医師・薬剤師からの類似事例の収集を促進させることにも成功した。さらに、本システムを介して収集された事例に基づき、グルコサミンサプリメント中のカリウム含有量の分析を行った。その結果、一部のグルコサミン硫酸塩含有サプリメントには高用量のカリウムが含まれていることが明らかになり、カリウム摂取制限が必要な患者は当該サプリメントの摂取に注意が必要であると考えられた。以上から、本システムを活用することで医療現場から健康食品情報を収集し、早期に共有・類似事例を蓄積することが可能となり、それらの情報に基づき、健康食品の科学的エビデンス作りにも寄与できる可能性を示した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] インターネットを用いた医療従事者からの健康食品関連情報の収集と共有2010

    • 著者名/発表者名
      朝比奈泰子、堀里子、澤田康文
    • 雑誌名

      薬学雑誌 130(1)

      ページ: 131-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] カリウムの摂取制限を受けている患者でのグルコサミン硫酸塩使用の安全性2010

    • 著者名/発表者名
      朝比奈泰子、堀里子、澤田康文
    • 雑誌名

      薬学雑誌 130(2)

      ページ: 271-5

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 医療従事者を対象として定期的に健康食品情報を提供するインターネット研修システムの構築とその評価2009

    • 著者名/発表者名
      朝比奈泰子、堀里子、大谷壽一、澤田康文
    • 雑誌名

      薬学雑誌 129(6)

      ページ: 773-80

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 患者の健康食品使用に関する薬剤師の行動実態調査2009

    • 著者名/発表者名
      朝比奈泰子、堀里子、大谷壽一、澤田康文
    • 雑誌名

      医療薬学 35(10)

      ページ: 685-92

    • 査読あり
  • [学会発表] 医師・薬剤師向け健康食品情報交換・研修システムの構築.2009

    • 著者名/発表者名
      堀里子, 朝比奈泰子, 三木晶子, 澤田康文
    • 学会等名
      第12回日本医薬品情報学会総会・学術大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2009-07-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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