最終年度に相応しい着実な研究成果が得られた。 (1)小・中・高の自然科学教育の在り方 昨年の研究成果を詳細に検討し、修正・改善を加えた上で、改めて授業実践を行った。その結果、小・中・高等学校の授業の中で算数的活動・数学的活動の役割や重要性が明らかになった。また、それらを具体化する授業設計の様々な例を提案した。 (2)授業実践とその活用 昨年同様、千葉、岐阜の教育実践協力校において、数多くの授業実践を行った。また、そのうち、半年を使って実践された授業を振り返り、再検討を行い、科学教育学習プログラムのモデルケースの作成を行った。これは、授業紹介ではなく、教員養成プログラムの最も重要な部分をなす、授業デザインの方法を解説したものである。 (3)研究用自然科学教育教材ビデオ(数学編)の作成 千葉大学教育学部の授業「教材研究」に本研究課題で作成した教員養成プログラムの一部(e-learning形式)を実践した。また、昨年度の研究で実践を行った3つの授業ビデオを再構成し、現場の教員のための教材開発研究用ビデオを作製した。これらの研究成果は千葉科学館と千葉県教育委員会が共同開催した講習会で小・中・高の教員に紹介された。 以上、今年度の成果により、当初の目的はほぼ達成されたとしてよい。
|