1) 教育現場視察ならびに現場教員へのインタビューを行い、「信頼」「信用」に関わる教育の現状と問題点および、シミュレーションならびにゲームを用いた教育の可能性と問題点について情報収集し整理した。「信用」「信頼」に関する教材は必要であること、しかしながらシミュレーションやゲームを教育現場に取り込むことに関する理解を得るには困難があり、現場教員の理解を得るための方策の必要性が確認された。 2) 米国の国際企業でのビジネス経験者にインタビューし、日本と米国でのビジネスにおける「信頼」「信用」に関する考えの違い並びに、グローバル化社会における「信頼」「信用」の機能について知見を得た。本研究が目指す方向の重要性を示すものであった。 3) 文献をもとに、国内並びに米国およびヨーロッパにおける「信頼」「信用」研究の動向を調査した。経済学・心理学からコンピュータ科学にいたる広い領域を網羅できた。 4) 文献をもとに「信頼」「信用」の定義を整理し、小中学生が主体と成る学習との視点から本研究で対象とする「信頼」「信用」の範囲を検討した。検討は継続中である。 5) ゲーム理論を中心とする「信頼」「信用」に関わるシミュレーション研究の追試を行った。2次元平面上での視覚的効果をもったシミュレーションが行えた。 6) 上記の一連の調査結果をもとに、教育システムに関する基本デザインを行った。 7) 教材の効果を測定する方法として、ビデオレコーダに加えて脳波計を用いることの検討を始めた。ただし、結論には至っていない。
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