研究概要 |
本研究の目的は,授業評価等のアンケートデータや学習ポートフォリオに含まれる自由記述文を分析し,得られたデータに様々な分野の専門家の知見を加え蓄積することによって,教師の学生に対する学習指導等を支援するシステムを開発することにある。平成21年度においては,(1)教師データを用いた教育指導支援システムの学習および出力結果の妥当性検証,(2)教育指導支援システムを用いた教育指導の試行と有効性の確認,を目標として研究を行った。 具体的には,(1)について,(1)テキストマイニング処理の出力に様々な知見を加えた教師データの作成,(2)教師データを用いたニューラルネットワークの学習,(3)教育指導支援システムを試用し,出力結果の妥当性の検証,について研究を実施した。ニューラルネットワークの学習については,まだ学習が完全であるとはいえないが,平成22年度も継続して学習を行わせ,性能向上を図る予定である。(2)ついては,(1)研究代表者,研究分担者が担当する授業においてシステムを用いた教育指導を実践し,(2)実践された教育指導による成果を分析してシステムの有用性の検証を行った。検証の結果,システムの有効性の検証については,さらに多くの授業での実践を行う必要があると判断したため,今後も引き続き授業実践を行い,有効性の確認を進めていきたいと考えている。 また,本研究の成果については,他のシステムからの利用も可能なように,汎用的なWebサービスとして研究開発を行った。加えて,ユーザビリティのさらなる向上を目指し,Ajaxを用いてユーザーインターフェイスの改善を行った。
|