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2010 年度 実績報告書

ライブ映像はEスクールにおいてなぜ有効か?

研究課題

研究課題/領域番号 20650147
研究機関早稲田大学

研究代表者

野嶋 栄一郎  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20000086)

研究分担者 向後 千春  早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (00186610)
岸 俊行  早稲田大学, 人間科学学術院, 助手 (10454084)
キーワードソーシャル・プレゼンス / パラ言語 / 循環型 / ライブ映像 / e-learning
研究概要

早稲田大学eスクールのコンテンツは、その多くが大学の授業のライブ映像を用いている。この間、eスクールは8年目に入っているが、常に200名を前後する学生を安定的に受け入れている。このような状況を考えるとき、何故にライブ映像がeスクールの学生に迎えられているのか検討する必要と価値を感ずる。
この研究は、ライブ映像の場面に表出される人間としての教師でしか表現しえない表現力、情報量の問題が焦点化される。この問題は、前川ら(1988)のパラ言語の問題として既に部分的に明らかになっていた。
パラ言語とは、音声言語には属するが言語情報とは異なり、言語情報以外に韻律的表現をされている従来ならば言語情報として分類されることのない情報であり、その韻律的に表現された情報が言語と同等にみなされうるものとして注目を集めた言語である。パラ言語情報は、発話において言語情報を変容したり補助したりすることによって、話者の意図や態度、発話スタイルを伝達するものとされている。パラ言語情報は、イントネーションの変化、抑揚、パワーの強弱によって表現される韻律情報であるが、文字言語に転写すると判断不能になる。
授業中における教師の言語行動の中に、どのようなパラ言語が含まれ、そしてそれが受講者たちからどの程度共通の意味理解をされたかを明らかにすることに努めた。本実験においては、連続的な音声言語の流れの中で表現されるパラ言語情報のカテゴリをあらかじめ被験者に与えた際に、どの程度そのカテゴリ,を使って各パラ言語を識別できるか実験した。「注目」、「確認」、「反語」、「強制」などの意を汲むパラ言語は、ほぼ70%以上の一致度をもっていることが明らかになった。このような学習行動を強化する機能をもったパラ言語は、明らかにeラーニングの学習を豊かにするものと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 自発音声におけるパラ言語情報のカテゴリーの評価語を用いた印象評定2010

    • 著者名/発表者名
      有賀亮・菊池英明・野嶋栄一郎
    • 雑誌名

      音声研究

      巻: 14 ページ: 25-34

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 教師の連続的な音声言語の中で表現されるパラ言語情報の音声知覚2010

    • 著者名/発表者名
      有賀亮・菊池英明・野嶋栄一郎
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 34巻4号 ページ: 429-438

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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