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2009 年度 実績報告書

モノづくりにおけるデジタルマイスター制度確立の条件に関する研究-歴史的視点から-

研究課題

研究課題/領域番号 20650152
研究機関大阪市立大学

研究代表者

田口 直樹  大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 准教授 (60303252)

キーワード技能形成 / 金型 / 情報技術 / 中国
研究概要

本年度の研究成果は、第一に、老舗金型メーカーである黒田精工(株)の創業から今日に至るまでの金型事業の変遷および技能育成の変遷に関する映像化の最終仕上げを行った。また、この映像の内容として欧州および米国、アジアにおける技能形成の特徴についてもインタビュー記録として納めている。当成果の意義は、技術発展にともない技能形成がどう変化してきたのか、そして世界各国の技能形成の特徴をまとめることにより、情報化時代における技能形成のあり方に一つの示唆を与えるものである。尚、この映像は、研究協力機関である型技術振興財団に保管されている。第二に、定点観測を行っている中国の蘇州地域への金型メーカーへの調査を行った。中国のローカル金型メーカーの技能者の技能水準の発展状況の調査を行った。世界の工場として著しい工業発展を遂げている中国の金型メーカーの労働者の技能水準が情報技術を背景とした型づくりにおいてどこまで発展しているのかを把握するための調査である。CAD/CAM/CAEを軸とした型づくりであるが、当該技術を媒介とした技能形成においては、当該ソフトに規定されたものとなるため限定的な技能形成にならざるをえず、技能の幅が非常に狭いものになってしまっていることが明らかになった。このことの原因は、設計技術者と製造工程のオペレーターが完全に分業してしまっていることから製造工程で発生する諸問題への対処が設計開発に十二分に反映されていないことによる。このことが技能形成をより限定的なものにしている大きな要因であることを明らかにした。(658文字)

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 中国市場における日系自動車産業への金型供給構造2010

    • 著者名/発表者名
      田口直樹
    • 雑誌名

      経営研究(大阪市立大学) 60巻4号

      ページ: 233-248

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本の工業社会を支える金型産業の歴史(1) -戦後復興期における金型産業の台頭2010

    • 著者名/発表者名
      田口直樹・黒田彰一
    • 雑誌名

      型技術 25巻1号

      ページ: 79-83

  • [雑誌論文] 日本の工業社会を支える金型産業の歴史(2) -技術立国への歩みと金型産業2010

    • 著者名/発表者名
      田口直樹・黒田彰一
    • 雑誌名

      型技術 25巻2号

      ページ: 54-58

  • [雑誌論文] 日本の工業社会を支える金型産業の歴史(3) -国際組織への発展2010

    • 著者名/発表者名
      田口直樹・黒田彰一
    • 雑誌名

      型技術 25巻3号

      ページ: 72-76

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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