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2008 年度 実績報告書

多偏波合成開口レーダデータを使用した海氷物理量抽出に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20651004
研究種目

萌芽研究

研究機関日本大学

研究代表者

若林 裕之  日本大学, 工学部, 教授 (30434070)

研究分担者 西尾 文彦  千葉大学, 自然科学研究科, 教授 (40044789)
キーワード地球観測 / 極域環境監視 / 海氷 / 合成開口レーダ / 多偏波SAR
研究概要

本研究は、多偏波で観測した合成開口レーダ(SAR)データから、海氷の重要な物理量である海氷表面粗度および海氷厚推定を高精度化することを目的としている。多偏波SARデータは従来のSARデータと異なり、観測対象物の散乱強度だけでなく散乱メカニズムを推定できるという特徴がある。海氷表面付近の誘電率は海氷成長に伴い低下するため、誘電率を推定することができれば、間接的に海氷厚を推定することが可能である。しかし、表面粗度の大小が散乱強度に影響を及ぼすため、表面粗度の後方散乱への影響を除去し、誘電率の推定精度を高める必要がある。海氷の表面粗度を推定し、その値を使用することによって、多偏波SARデータから表面粗度を推定する手法を開発する。また、開発した手法を人工衛星で取得した多偏波SARデータに適用することによって有効性を評価する。
平成20年度は、多偏波SARデータの解析を行う環境を整備し、過去に取得した多偏波SARデータの解析を行った。具体的には、航空機搭載SAR(PiSAR)および衛星搭載SAR(PALSAR)の海氷観測データを解析し、海氷表面粗度や海氷厚に感度が高いパラメータを確認した。この結果の一部はボストンで開催されたIEEE Geoscience and Remote Sensing Symposiumで発表を行った。また、2月にオホーツク海において、衛星データと同期した海氷観測実験を実施し、海氷の表面粗度および海氷厚に関する検証データの取得を行った。特に、外洋における海氷の表面粗度データを取得するために、観測船舶に向けて衛星観測データを伝送することによって密接度の高い海氷領域を把握し、効率的にデータ取得を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Characteristic on Brightness Temperature of Thin Sea-Ice in the southern Sea of Okhotsk2008

    • 著者名/発表者名
      Naoki, K., J. Ukita, F. Nishio, M. Nakayama, Al Gasiewsk
    • 雑誌名

      Journal of Geophysical Research 10. 1029

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Trends in the sea ice cover using enhanced and compatible AMSR-E, SSM/I, and SMMR data2008

    • 著者名/発表者名
      Josefino C. Comiso, F. Nishio
    • 雑誌名

      Journal of Geophysical Research 10. 1029

    • 査読あり
  • [学会発表] A study on sea ice observation in the Sea of Okhotsk by polarimetric SAR2008

    • 著者名/発表者名
      若林 裕之
    • 学会等名
      International Geoscience and Remote Sensing Symposium
    • 発表場所
      アメリカ ポストン
    • 年月日
      2008-07-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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