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2008 年度 実績報告書

環境中ナノ粒子の脳老化、神経変性疾患への寄与に関する探索的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20651008
研究種目

萌芽研究

研究機関京都府立医科大学

研究代表者

伊東 恭子  京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (80243301)

研究分担者 伏木 信次  京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (80150572)
矢追 毅  京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (40311914)
キーワード健康影響評価 / ナノ粒子
研究概要

近年、ナノテクノロジーの画期的な進歩の影で、ナノリスク問題がクローズアップされてきている。平成20年度は、分子イメージングツールとして注目されている蛍光ナノ粒子:Quantum-dots(QDs)に着目して、脳組織、その他の臓器へのQdsの取り込みを証明した。QdsはZnSでコートされたCdSeのコアを有し、表面修飾により親水性となる。今回、QDs-cap(captopril修飾,平均直径10nm)を使用し、マウス(ICR/Jcl系統)オスの腹腔内に単回投与した(Cadmium:Cdとして50nM/shoot)。投与6時間後に、血液採取、次いで経左心的にリン酸バッファーで灌流し、脳(嗅球、大脳皮質、基底核、海馬、視床、脳幹、小脳に分離)、心、肺、肝、腎、脾、腹膜を摘出、凍結乾燥後、ICP-MS(誘導結合プラズマ-質量分析)を用いてQDsの臓器分布を同定した。Cdの分布は、脾、肝で高く、脳では、視床、脳幹、嗅球、大脳皮質、海馬で有意な取り込みが見られた。4%パラフォルムアルデヒドで灌流固定後、作製した凍結切片を用いて、レーザ顕微鏡によるQDsの組織内分布(peak emission 636nm)を検討した。Qdsは、海馬、視床、大脳皮質、脳幹、髄膜の小血管内ならびに脳実質に微小な蛍光顆粒として確認された。脳内移行メカニズムは、血行性によるもので、血液脳関門(BBB)透過性を有すると考えられた。今後、Qdsが脳に及ぼす影響を酸化ストレス、DNA損傷などに着目して検索する予定である。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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