• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

河川流域のネットワーク構造に着目した環境インパクトの水系伝播モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20651010
研究種目

萌芽研究

研究機関神戸大学

研究代表者

道奥 康治  神戸大学, 工学研究科, 教授 (40127303)

研究分担者 宮本 仁志  神戸大学, 工学研究科, 准教授 (50283867)
キーワード流域管理 / 水系一貫 / 自然共生 / 河川環境 / 熱環境 / 総合管理 / 地理情報
研究概要

本研究では,地域社会と自然環境を規定する地理的ユニットして河川流域を捉え,そこで展開される自然環境と共生した流域圏社会の形成手法開発を目標とする.本課題ではまず,河川流域のネットワーク構造を考慮して,自然環境に負荷されるインパクトが時空間的にどのように伝播・拡散するかを河川水温観測と熱収支解析によって検討した.流域全域の水温連続観測を揖保川で実施し,環境諸因子の構造と流域地形との相関性を明らかにするとともに,流域全域の水温勾配を再現し,その形成機構・インパクトの伝搬特性を明らかにした.さらに,河道ネットワークにおける水質・生態系など水環境を規定する重要な環境因子として河床材料に着目し,河川地形パラメータを説明変数とする河床材料の水系内分布特性を実証的に明らかにした.その一方で,自然共生型流域圏の形成要件として,自然環境因子と社会活動の流域内分布特性およびそれらの相関性に着目した研究を実施した.社会活動は自然環境と調和して展開されるべきであり,この考えに基づけば,河川水温や河道地形など流域の自然環境構造は共生型流域圏形成のための有力な指標となる.全国109の一級水系について,社会環境要素としての土地利用・人口と自然要素としての流域地形特性との相関関係を明らかにした.水系毎に「社会活動-自然環境」構成比が明らかになり,自然共生型の流域圏として形成されるべき地域構造の分析方法が確立された.さらに,主成分分析に基づいて109水系の自然共生度を判別した.以上の成果は,自然共生型流域圏における社会活動の適正配置など地域・国土のグランドデザインに反映し得る基礎的知見を提供するものと考える.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Relative importance of each component in a thermal energy equation for stream temperature prediction2008

    • 著者名/発表者名
      H. Miyamoto, K. Michioku, Y. Sugahara
    • 雑誌名

      Proc. 8th International Conference on Hydro-Science and Engineering (CD-ROM)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 河道位数を用いた土地利用と人口の流域分布モデルと流域間比較2008

    • 著者名/発表者名
      宮本仁志, 橋本翼, 道奥康治
    • 雑誌名

      水工学論文集 第53巻

      ページ: 1105-1110

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 上・中・下流域における河川水温の形成要因に関する解析的検討2008

    • 著者名/発表者名
      宮本仁志, 菅原康之, 道奥康治
    • 雑誌名

      水工学論文集 第53巻

      ページ: 1153-1158

    • 査読あり
  • [学会発表] 揖保川水系における水質指標の流域分布2008

    • 著者名/発表者名
      中山和也, 宮本仁志, 菅原康之, 河内毅文, 道奥康治
    • 学会等名
      第63回土木学会年次学術講演会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      20080910-20080912
  • [備考]

    • URL

      http://www.research.kobe-u.ac.jp/eng-c31abo/Index.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi