• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

宇宙X線観測用精密分光器を応用した可搬型の微量環境放射線計測装置の試作

研究課題

研究課題/領域番号 20651012
研究機関金沢大学

研究代表者

藤本 龍一  金沢大学, 数物科学系, 准教授 (20280555)

キーワード環境分析 / 超精密計測 / 放射線、X線、粒子線 / X線天文学
研究概要

今年度は、小型断熱消磁冷凍機の整備とX線マイクロカロリメータ動作に取り組んだ。
まず使用するX線マイクロカロリメータについて、TES型X線マイクロカロリメータと磁気量子型X線マイクロカロリメータの比較検討を行なった。後者に関してはまだ安定的に供給を受けられる状態には到っていないことから、TES型X線マイクロカロリメータを採用することとした。
小型断熱消磁冷凍機に関しては0.1Kまで冷えることが確認できたので、保持時間や温度安定度、また可搬性も含めた計測系の整備を進めた。そしてX線マイクロカロリメータ動作の第一ステップとして、既に特性がわかっている超伝導遷移端温度計(TES)の超伝導遷移の際の抵抗と温度の関係を計測した。これにより、数ミリオームの微小抵抗を含めて遷移端の抵抗値を計測できることが確認できた。ただし、冷却能力や温度制御にまだ改善の余地があることも明らかになった。さらに、超伝導量子干渉素子(SQUID)を断熱消磁冷凍機に組み込んで動作確認を行ない、センサとして動作させるために磁気シールドや電磁シールドの準備を進めた。磁気シールド材は製作まで終えており、来年度すぐに使用できる状態になっている。
当初の研究実施計画と比べると若干の遅れが見られるが、センサ動作に向けて着実に進展している。来年度は今年度の研究をさらに押し進め、小型断熱消磁冷凍機の冷却環境のさらなる改良をはかるとともに、センサ動作と放射線分析実施に向けて研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Development of an adiabatic demagnetization refrigerator at Kanazawa for X-ray microcalorimeter operation2009

    • 著者名/発表者名
      Fujimoto R., et al.
    • 雑誌名

      Proceedings of the 3^<rd> Suzaku international Conference "Energetic Cosmos : From Suzaku to ASTRO-H"

      ページ: 446-447

  • [学会発表] Development of an adiabatic demagnetization refrigerator at Kanazawa for X-ray microcalorimeter operation2009

    • 著者名/発表者名
      Fujimoto R.
    • 学会等名
      3^<rd> Suzaku international Conference "Energetic Cosmos : From Suzaku to ASTRO-H"
    • 発表場所
      Grand Park Otaru hotel (北海道)
    • 年月日
      20090629-20090702
  • [学会発表] X線マイクロカロリメータ動作のための断熱消磁冷凍機の基礎開発 (3)2009

    • 著者名/発表者名
      和田茜
    • 学会等名
      日本天文学会
    • 発表場所
      山口大学 (山口県)
    • 年月日
      2009-09-16

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi