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2008 年度 実績報告書

独立栄養亜ヒ酸酸化細菌を用いた水相からのヒ素の除去技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20651017
研究種目

萌芽研究

研究機関大阪大学

研究代表者

池 道彦  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40222856)

研究分担者 惣田 訓  大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30322176)
清 和成  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80324177)
キーワードヒ素 / 地下水汚染浄化 / 独立栄養亜ヒ酸酸化細菌
研究概要

ヒ素は生物に対し高い急性および慢性毒性を有し、近年では発ガン性物質としても認められている。現在、東南アジアをはじめとする世界各地において、ヒ素中毒による健康被害が深刻な問題となっており、汚染された水相からヒ素を除去する技術が必要とされている。水環境中のヒ素は、毒性が高く吸着性が低い亜ヒ酸As(III)を吸着性の高いヒ酸As(IIIII)に酸化させることにより、除去が容易になるが、その手法の一つとして、亜ヒ酸酸化細菌を用いた生物学的処理法が提案されている。本研究では亜ヒ酸酸化細菌の中でも、有機物の添加をほとんど必要とせず、低コストなヒ素除去プロセスが期待される、独立栄養亜ヒ酸酸化細菌(Chemolithoautotrophic Arsenic Oxidizers: CAOs)を用いた水環境中からのヒ素除去システムの構築を目的としている。国内のヒ素汚染土壌を微生物源とし、これまでに約1年、計24回の継体培養を行うことで10mMの亜ヒ酸ナトリウムを約7目で完全にヒ酸塩に酸化できる安定な集積系を構築することができた。さらに植え継ぎの植菌量を1%から10%に増やしたところ、約5日で10mMの亜ヒ酸ナトリウムを酸化でき、菌体量が増えることにより、亜ヒ酸の酸化が足進された。0.05%のYeast extractを添加した系では、2日以内に10mMの亜ヒ酸ナトリウムが完全に酸化され、また顕微鏡観察において、菌体の増殖促進効果が確認された。この微生物集積系のサンプルを亜ヒ酸1mMを添加したTSA(トリプチケース・ソイブイヨン)培地に塗布たところ、約1週間後に目視にて少なくとも4種類以上の細菌コロニーの存在を確認することができた。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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