研究課題/領域番号 |
20651017
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池 道彦 大阪大学, 工学研究科, 教授 (40222856)
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研究分担者 |
惣田 訓 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (30322176)
清 和成 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80324177)
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キーワード | 独立栄養亜ヒ酸酸化細菌 / 生物学的ヒ素除去技術 / 集積培養 / 微生物群集構造解析 |
研究概要 |
本研究は、微生物の機能を活用することを特長として、低コストで効率的な水中からのヒ素除去プロセスの開発を目的としており、As(III)をAs(V)に酸化する化学合成独立栄養細菌(Chemolithoautotrophic Arsenic Oxidizers ; CAOs)を用いたバイオリアクターで吸着性の乏しいAsの吸着性を高めた後、凝集沈殿や樹脂吸着によって水中から除去する試みを行うものである。 本年度は、本プロセス構築のカギを握る効率的なCAOsの取得を目指して、集積培養(前年度から継続)のAs(III)酸化能力を向上させるとともに、CAOs集積系内の優占微生物を同定し、そのAs(III)酸化能力の評価を行った。 As(III)を唯一の電子供与体として与え、炭素源として重炭酸塩のみを含む培地で、ヒ素汚染土壌を植種源とした継代培養を繰り返し、徐々にAs(III)濃度を高めることによって、概ね1週間程度で10mMのAs(III)をAs(V)に転換することのできる安定なCAOs集積系を構築することに成功した。本集積系内には7種のCAOsと数種のCAOs以外の細菌が共存しており、添加As(III)濃度が1mM程度の場合と10mM程度の場合では、主にAs(III)酸化を担っている微生物が異なっていたことが解った。また、これらの菌株のうち6株は既報のCAOsの多くが属するβ-proteobacteria、1株はα-proteobacteriaに属することを明らかにした。これらのCAOsは、本研究の目的であるヒ素除去プロセスへの適用に有用であることが示唆された。
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