研究概要 |
遮熱性塗料の温度抑制効果:実際の歩道への塗布は国土交通省熊本河川国道事務所の協力で150mに渡って塗布することができた。しかし,メーカーを選ぶことができなかったので,単一の遮熱性塗料(茶色)になった。温度抑制効果は同時期に施工したカラー(茶色)透水性舗装と比較してサーモトレーサーや温度センサーともに5℃程度の遮熱効果が得られた。 色の違いによる温度上昇抑制効果:実際の歩道では色を変えて試験することはできなかったので,アスファルト舗装供試体(30cmx30cmx4cm)を作成し,それに遮熱性塗料の色(無塗布,茶色,白色)を変えて塗布したものを用いて試験した。その結果,サーモトレーサーの測定で白色が最も遮熱効果があり,塗布しないものと比較して約15℃の温度差が見られた。また,同じ遮熱性塗料でも白色と茶色では遮熱効果に100℃の大きな差が見られた。この結果,色の違いによる遮熱効果をさらに検証する必要があると考えられる。 塗装厚さの違いによる温度上昇抑制効果は舗装供試体が透水性舗装用としたため,刷毛塗りにしたため,塗りむらができ重ね塗りになってしまい,舗装厚さの試験は来年度の課題とすることにした。 耐久性の確認:実際の歩道への塗布結果を見ると,半年程度であるが駐車場への出入り口付近においても,歩道の中心部においても剥離はほとんど見られず,若干,車や自転車のタイヤによる汚れが見られるが,同じ時期に施工したカラー舗装よりも汚れは少なく,摩耗に対する耐久性はあることがわかった。
|