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2008 年度 実績報告書

高ダイナミックレンジ傾斜センサーによる3成分広帯域地震計の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20651046
研究機関東北大学

研究代表者

西村 太志  東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40222187)

研究分担者 山本 希  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30400229)
キーワード傾斜計 / 地震計 / 広帯域
研究概要

神綱電機社製傾斜角センサーKLSSP-90は, 地球潮汐のような微小な傾斜変動や地震に伴う加速度を記録できることが報告されている. この傾斜角センサーは0-90度までの傾斜角を測定できることから, このセンサー3台をhomogeneous triaxial arrangement(水平面から35.3度傾斜させ, 水平方向に120度ごとに設置)すると3成分の地震計としても利用できる可能性がある. そこで本研究は, この傾斜角センサーの性能を調べた. 個々の傾斜角センサーの特性差を調べるため, 4つのセンサーを東北大学地震・噴火予知研究センターの青葉山観測壕に据え付けた. 4台のセンサーの出力信号を比較した結果, 以下のことが明かとなった. 出力振幅は, 1秒以下の長周期帯では1%以内, 0.1秒付近では5-10%以内で一致する. 位相差は5度以内で一致する. 続いて, 現在広く利用されているストレカイゼン社の広帯域地震計STS-2型地震計と比較を行った. その結果, 傾斜計の出力信号(加速度)を1回数値積分した記録は, 広帯域地震計の速度波形記録と極めてよい一致した. また, 傾斜角センサーをhomogeneous triaxial arrangementで設置し, 上下・水平動の3成分を数値的に合成した結果, STS-2型地震計3成分記録と振幅, 位相ともよい一致が見られた. ただし, 傾斜計の感度は, 1秒から10秒程度の周期帯は, 広帯域地震計に比べて1桁程度, それ以上短周期側では2桁程度検知能力が落ちていくことがわかった. 以上から, 微小地震計としてではなく, 1Gまでの強震計記録として利用することができるといえる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Development of 3-Component Seismometer Using Wide Range Tilt Sensor KLSSP-92008

    • 著者名/発表者名
      西村太志
    • 学会等名
      ASC General Assembly and SSJ Fall Meeting 2008
    • 発表場所
      つくば市
    • 年月日
      2008-11-26

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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