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2008 年度 実績報告書

転写制御の符号論的理解

研究課題

研究課題/領域番号 20651053
研究種目

萌芽研究

研究機関京都大学

研究代表者

市瀬 夏洋  京都大学, 情報学研究科, 助教 (70302750)

キーワード生体生命情報学 / ゲノム / 転写制御
研究概要

平成20年度においては、シス制御因子のパターンを推定するために、プロモーター配列から保存部分配列を検出するようなモチーフ抽出の手法を開発した。本研究では、従来とは異なり、網羅的にシス制御因子を抽出する必要があるため、特に大規模なプロモーター配列からのモチーフ抽出手法を開発した。大規模な配列群に対して適用しなければならないために、高速なアルゴリズムが必要となる。本手法では、等確率オリゴマーおよびグレイ・コードの手法を採用し、高速なモチーフ抽出を実現した。従来の手法では処理に数日を要するデータに対して、本手法では数分のオーダーでの処理が可能となった。
モチーフ抽出の手法は一般に多くの偽陽性を含み得る。そこで比較ゲノムおよび既知のモチーフ情報と比較することによって、シス制御因子の推定の高精度化を行った。それぞれの手法で推定されたモチーフを客観的に比較するために、潜在クラスモデルを元にした解析法を開発し適用した。潜在クラスモデルでは、複数のデータ群から、それに潜在する観測されないクラスを推定することができる。ここでは潜在クラスは、推定されたモチーフが真であるか偽であるかである。潜在クラスモデルを適用することによって、それぞれの手法の精度が推定できると共に、それぞれの手法を統合しモチーフ部位を推定することが可能となった。従来の潜在クラスモデルでは、個々のデータ間は独立であることが仮定されるが、本研究の対象であるモチーフは、塩基レベルでは相関を有する。そこで本研究では、潜在クラスモデルを拡張し、隠れマルコフモデルを適用することによって解析を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Reconstruction of transcription-translation dynamics with a model of gene networks2008

    • 著者名/発表者名
      N. Ichinose, T. Yada, O. Gotoh, K. Aihara
    • 雑誌名

      Journal of Theoretical Biology 255(4)

      ページ: 378-386

    • 査読あり
  • [学会発表] DNA Gray Code on Regular Polyhedra2008

    • 著者名/発表者名
      N. Ichinose, T. Yada, O. Gotoh
    • 学会等名
      2008 Annual Conference of the Japanese Society for Bioinformatics
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-12-15

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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