研究課題/領域番号 |
20652009
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
本間 巖 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (30310189)
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研究分担者 |
児玉 信正 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (40234786)
中島 千絵 玉川大学, 芸術学部, 助教 (00459299)
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キーワード | 聴覚障害 / 音声情報 / 造形イメージ / 造形用語 / 造形的価値観 / 言語理解の形成 / 抽象概念 / 用語と手話 |
研究概要 |
前回の研究終了後、特別支援学校への移行等、聾学校を取り巻く状況が変化し、また、前回まで研究協力を仰いでいた聾学校の教員の移動等で、調査対象とした多くの聾学校において、研究への協力体制の再構築が研究初年度の大きな課題となり、多くの時間を費やすこととなった。そのような状況下、前回からの協力校から4校、今回新たに協力をお願いした聾学校および特別支援学校から3校の協力を得ることができた。現在までに上記7校中4校より合計14時限(約630分相当)の授業の映像データを入手できた。ただし、映像素材の入手が年度末となったため、当初本年度分として予定していた文字起こし等のデータ整理・分析作業は予定の6割程度に止まった。残りは次年度早々に行う予定である。 映像からの概観によれば、教師側からの「言葉の投げかけ」に関して注目すべき観点が多数見受けられた。初めは専門的な用語を用い、その後「くだけた表現」によって理解を促すプロセスである。ここに、生徒が持っている語彙範囲からのステップアップのプロセスおよび価値観形成への要因が見出せるように思われ、今後のデータ分析を急ぎたいところである。 映像素材未入手の残り3校に関しては対象授業の日程上の都合等で平成20年度の取材は断念し、21年度に行うこととした。なお、比較対照の対象となるべき普通校に関しては、研究協力については理解を得られたものの、撮影に際する個人情報保護等の諸問題を理由に、現在までに授業取材の具体的な実行に至っていない。今後、撮影方法の検討等、問題点をクリアする条件を整え、引き続き交渉するとともに、視点を変えて新たな取材対象の検討も必要かと考える。
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