• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

アダプテーション理論にもとづいた〈物語〉のメディア横断性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20652021
研究機関大阪大学

研究代表者

片渕 悦久  大阪大学, 文学研究科, 准教授 (30278147)

研究分担者 鴨川 啓信  山口大学, 経済学部, 准教授 (60314788)
小畑 拓也  尾道大学, 芸術文化学部, 准教授 (60364121)
武田 雅史  大阪大学, 大学教育実践センター, 非常勤講師 (40467519)
キーワードアダプテーション / 物語更新 / 物語論 / メディア
研究概要

本研究課題は、「アダプテーション理論」をふまえて、広範なメディア(言語、映像、パフォーマンス等)やジャンル(文学、映画、アニメ等)を横断して作り直される物語を分析対象に、主流文化からサブカルチャーまでを射程に収めたインターフェイス的物語論の開発・提示を目標とし進められてきた。
研究最終年度にあたる本年度は、アダプテーション理論、およびその実践的応用に関する文献収集にさらにつとめ、当該研究分野の最新の動向を探りつつ、新たなメディア横断的物語論の理論化と応用可能性について考察を深めた。具体的成果として、代表者・分担者4人による、リンダ・ハッチオン著『アダプテーションの理論』の日本語版の共同訳を脱稿し、2011年度はじめの出版をめざしている。
以下、本年度の研究成果・状況について記す。片渕は、日本女子大学英文科講演会において、シンポジウム『ゴーレムの表象』に招待発表者として参加し、アダプテーション研究と物語更新の関連性に触れつつ、ユダヤ伝説の人造人間ゴーレムが、そのイメージと物語を更新しつついかに現代アメリカ小説およびアメリカン・コミックに表象されているかを検証した。また片渕は、本研究の最終成果の重要な一部分となる「物語更新論序説」についての序論的論文を発表した。鴨川は、ストーリーもジャンルも異なる物語同士がいかに同一性を担保しながら更新されていくかを精密に検証する研究発表をおこなった。小畑は拡張現実とメディアとポストヒューマン・ナラティヴの関係について考察し論文と口頭発表をおこなった。武田は、他の3名とともに前掲翻訳書の翻訳作業の完成に貢献し、さらに訳来全体のまとめや訳語の統一等に関して分担作業をおこなった。これらの研究をとおして、メディアを横断する新たな物語論の確立と提案をめざす必要性をあらためて確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 見えないロボット--ハインラインのポストヒューマンな世界2011

    • 著者名/発表者名
      小畑拓也
    • 雑誌名

      SFマガジン

      巻: 52・4 ページ: 217-23

  • [雑誌論文] バルコニーと若き恋人たち、あるいは物語更新論序説2010

    • 著者名/発表者名
      片渕悦久
    • 雑誌名

      フィラメント

      巻: 34 ページ: 98-109

  • [学会発表] ゴーレムの表象-ユダヤの人造人間と現代-2011

    • 著者名/発表者名
      片渕悦久
    • 学会等名
      日本女子大学文学部・文学研究科主催学術交流企画公開シンポジウム
    • 発表場所
      日本女子大学文学部(東京都)(招待講演)
    • 年月日
      2011-02-19
  • [学会発表] 上書きされる世界/生み出される異界:ネットワーク、拡張現実、サイエンスフィクション2010

    • 著者名/発表者名
      小畑拓也
    • 学会等名
      第14回尾道大学情報科学研究会
    • 発表場所
      [市立]尾道大学(広島県)
    • 年月日
      2010-12-20
  • [学会発表] 39xx-The Thirty-Nine Stepsの拡散と増殖-2010

    • 著者名/発表者名
      鴨川啓信
    • 学会等名
      阪大英文学会 第43回大会
    • 発表場所
      大阪大学文学部(大阪府)
    • 年月日
      2010-11-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi