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2008 年度 実績報告書

文学と教会美術:コクトーの壁画とステンドグラスをめぐって

研究課題

研究課題/領域番号 20652025
研究種目

萌芽研究

研究機関福井大学

研究代表者

松田 和之  福井大学, 教育地域科学部, 教授 (50239026)

キーワードコクトー / 壁画 / ステンドグラス / 仏文学 / 美術史 / 教会美術
研究概要

ニースとパリを拠点に、コクトーの教会美術作品(壁画、ステンドグラス)を収める教会・礼拝堂等を下記の順にめぐり、デジタル機器などを用いてそれらの詳細を記録にとどめた(渡仏期間は2008年8月25日〜9月12日)。訪れたのは、サン=ピエール礼拝堂(ヴィルフランシュ=シュル=メール)、マントン市役所婚礼の間、コクトー美術館(マントン)、コクトー礼拝堂(フレジュス)、サン=マキシマン教会(メッス)、サン=ブレーズ=デ=サンプル礼拝堂(ミィ=ラ=フォレ)。コクトーの教会美術作品と比較検討する目的で、南仏では、マチスの壁画・ステンドグラス作品を収めるロザリオ礼拝堂(ヴァンス)、ピカソの壁画作品から成るピカソ礼拝堂(ヴァロリス)、パリではノートルダム大聖堂、さらにはパリ近郊のシャルトル大聖堂やメッスのサン=テチエンヌ大聖堂をも見学した。当初予定に入れていたノートルダム=ド=フランス教会(ロンドン)の訪問は、スケジュールの関係でやむなく割愛したが、コクトーが残した教会美術作品に関するほぼ網羅的な調査を行うことができた。得られたデータは、従来のコクトー研究において等閑視されがちであった教会美術作品に関して、その進化・変遷を明らかにするための重要な材料となるだろう。
渡仏期間中は幸いにも晴天に恵まれ、各所でステンドグラスの魅力に触れることができたが、とりわけメッスのサン=マキシマン教会を飾るステンドグラス作品の個性的な彩りは実に印象的であった。研究成果のとりまとめの年度となる次年度の重要な研究課題のひとつとして、同作品に改めて注目してみたい。そしてコクトーが手がけた最後の教会美術作品であるフレジュスのコクトー礼拝堂。そこに見られる特異な形態の壁画作品からは、教会美術の域を超えた彼一流の創意が窺える。同作品を次年度の主たる研究課題とし、その意味と意義について掘り下げて考察してみたい。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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