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2009 年度 実績報告書

自然言語としての日本手話の統語分析:ネイティブサイナーの言語知識

研究課題

研究課題/領域番号 20652029
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松岡 和美  慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (30327671)

キーワード日本手話 / 文法 / データベース / ろう文化 / 手話学
研究概要

(1)自然発話データの記述:昨年度末に採用した談話分析支援ソフトE-LANを用いて、ネイティブサイナーの発話データの書き起こし作業を継続した。書き起こし担当者もネイティブサイナーを採用し、記述作業の過程で、語順および手話単語の品詞についての詳細な検討を加えた。(2)文法データの収集:動詞アスペクトとWh疑問文、話題化構文の3つの文法現象についてデータ収集を行った。異なるアスペクト表現を引き出すためのイラストシートを作成し、ネイティブサイナーにそれぞれの状況を自然な手話で表してもらい、そのデータ分析に着手した。Wh疑問文については、さまざまな語順の疑問文を一覧にした質問シートを作成し、ネイティブサイナーが「こういう状況でこういう語順や表現は可能か」を5段階で評価した。評価の際、詳しいニュアンス等についての聞き取りを行った。生成統語論を専門とする研究者の協力を得て、先行研究で議論されている話題化構文、およびWH表現を使った疑問文について、音声日本語の対応する構文とその意味との比較を詳細に行い、話題化と焦点との区別を意識した統語分析を開始した。この分析結果は、22年10月開催の日本手話学会での発表を目指して準備中である。
(3)その他の活動:本プロジェクトの関連する活動として、E-LANの特性を生かした日本手話のWH疑問文の自習支援教材の開発、「言語学初学者のろう者」および「手話の分析に興味を持つ言語研究者」の2種類の手話言語学ワークショップ、ネイティブサイナーと言語学の概論的知識について話し合い、日本手話の例について話し合うセッションを定期的に開催している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 共通語としての言語理論2009

    • 著者名/発表者名
      松岡和美
    • 雑誌名

      手話学研究 18

      ページ: 35-37

  • [学会発表] 日本手話の統語データ分析2010

    • 著者名/発表者名
      松岡和美・山方純子・南田政浩・合田索人
    • 学会等名
      Hiyoshi Research Portfolio
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      20100208-20100331

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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