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2010 年度 実績報告書

人工内耳装用児の児童英語教育:音声・映像・体感振動装置を活用した授業と国際交流

研究課題

研究課題/領域番号 20652044
研究機関名古屋学院大学

研究代表者

増田 喜治  名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 教授 (90173757)

研究分担者 浅野 涼子  名古屋学院大学, 経済学部, 講師 (20469026)
キーワード早期英語教育 / 人工感覚器 / 人工内耳 / スカイプ / 言調聴覚論 / 遠隔授業 / 体感振動装置 / 国際交流
研究概要

聾学校に通学中の3名の人工内耳装用児に日本人と外国人英語教師による英語教育とシドニー在住で英語を母国語とする人工内耳装用児との交流の場を提供した。言調聴覚論を基礎としたグループレッスンを名古屋学院大学・白鳥キャンパスで合計25回、スカイプによる個別の遠隔授業が50回行われた。身体運動を伴った発音矯正を常に行なったが、3名とも日英語の話し言葉の認知度は3年間で変化することなく、約60%程度であった。しかし、英語レッスンに参加した時の学習意欲は常に高く、楽しい授業展開であった。一方、スカイプを利用した遠隔レッスンではパソコンとデジタル通信に伴う障害を乗り越えて、各装用児がパソコンに向かい、自分のペースで教師の映像、音声と振動情報を頼りに、英語学習を行なった。スカイプのチャット機能を利用し、文字言語を利用した意思疎通も日英語で行なった。ただし、英語に対する一人一人の学習意欲はグループレッスンと比較すると高いとは評価できなかったが、シドニーにおけるホームステイの活動目標により、学習意欲の継続的支援となった。
国際交流プログラムでは、平成22年の夏に代表2名がシドニー在住の人工内耳装用児宅でホームステイを行い、異文化体験した。また、シドニーの装用児との交流を通して彼らの言語訓練プログラムと置かれている環境を体験した。更に4ヶ月後にはシドニー在住の装用児が名古屋を訪れ、ホームステイを通して互いに活発な文化交流を行なった。
本研究は、日本在住の人工内耳装用児たちに対して英語教育を行なうだけではなく、同様の障害を持ちながらも異なった文化背景の中で、継続的言語リハビリテーションを受けた英語を母国語とする人工内耳装用児とホームステイプログラムにより交流することができた。今後、彼らが日本と世界に在住する人工内耳装用児・者との交流に貢献が出来るような基盤が築き上げられたと本研究グループは確信している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] スカイプによる遠隔英語教育-人工内耳装用児の一例を通して-2011

    • 著者名/発表者名
      増田喜治
    • 雑誌名

      名古屋学院大学論集(言語・文化篇)

      巻: 22 ページ: 17, 34

  • [雑誌論文] 人工内耳装用児への英語指導の試みとその可能性-母親の観察記録を活用した事例報告2011

    • 著者名/発表者名
      浅野涼子
    • 雑誌名

      名古屋学院大学論集(言語・文化篇)

      巻: 22 ページ: 57, 74

  • [学会発表] 人工内耳装用児への英語指導における洞察~母親の観察レポートを活用して~2011

    • 著者名/発表者名
      浅野涼子
    • 学会等名
      日本言調聴覚論協会・全国大会
    • 発表場所
      拓殖大学
    • 年月日
      20110700
  • [学会発表] 人工内耳装用児の英語教育と国際交流2011

    • 著者名/発表者名
      増田喜治
    • 学会等名
      日本言調聴覚論協会・全国大会
    • 発表場所
      拓殖大学
    • 年月日
      20110700
  • [備考]

    • URL

      http://www.maruron-ac.net/ngu-u/public/

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公開日: 2012-07-19  

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