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2008 年度 実績報告書

アントワープ国際地理学会議におけるブリュッセル地理学研究所の役割

研究課題

研究課題/領域番号 20652053
研究種目

萌芽研究

研究機関和歌山大学

研究代表者

島津 俊之  和歌山大学, 教育学部, 准教授 (60216075)

キーワード地理学史 / ファンデルメーレン / 国際地理学会議 / ブリュッセル地理学研究所 / アントワープ / リューレンス / ベルギー王立図書館 / パリ地理学協会
研究概要

平成20年度は,ブリュッセル地理学研究所の創設者であるフィリップ・ファンデルメーレン(1795-1869)と,1871年のアントワープ国際地理学会議の提唱者であるシャルル・リューレンス(1820-1890)の伝記的諸事実および地理思想,そして研究所とアントワープ会議とのつながりに関する史資料の収集・分析を行った。ファンデルメーレンとリューレンスの地理思想については目下分析中であるが,本年度に明らかにされた事実のなかには,次の3つが含まれる。(1)リューレンスが生まれた場所は,1830年にファンデルメーレンがブリュッセル地理学研究所を設立した場所と同じ,ブリュッセル旧市街の北西に隣接するモレンベーク=サン=ジャン地区であった。(2)1871年会議に付随して開かれた「地理学展覧会」には,ブリュッセル地理学研究所から刊行された地図や地図帳が計12点出品されていた。そのなかには,1871年の最新刊の学校用地図帳'Atlas universel de Geographie moderne'が含まれていた。(3)1881年にイタリア王国ヴェネツィアで開催された第三回国際地理学会議に付随して開かれた「万国地理博覧会」の参加報告書が,『東京地学協会報告』や『日本外交文書』に収録されている。これらによれば,ベルギー王国は「地質区画或ハ地図地球儀等」を出品し,それらは「地理学校ノ為メニ製セシ者ナリ」という。ブリュッセル地理学研究所を1867年に訪問した渋沢栄一は,研究所を「地理学校」と表記しており,実際に研究所には学校も併設されていた。ブリュッセル地理学研究所の製品は,1881年の博覧会にも出品された可能性が高い。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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