「日本冒険遊び場づくり協会」に登録されている、冒険遊び場を開設している団体と、都道府県教育委員会で把握している類似の遊び場に関する聞き取り調査を行った。東京都世田谷区の「のざわテットーひろば」、島根県松江市の「もちだプレーパーク」、香川県高松市の「栗林プレーパーク」については詳細な調査を実施し、設置年、設置場所やその形態、規模、開催頻度、運営組織、活動資金、遊びの内容、対象者、保険等への加入、危機管理のためのマニュアルの有無、スタッフの研修、遊び場に求めるもの(思想や哲学)を把握した。 リスクマネジメントの分野で参考になったのは、参加体験型のスタッフ研修であった。遊び場に潜むリスクを洗い出し、実際の事故などを想定したワークショップの実施は、スタッフの力量を高める上でも重要であることが明らかとなった。冒険遊び場におけるリスクマネジメントは、管理者のみが関心を払うだけでは不十分であり、実際に現揚にいるスタッフやリーダーの意識を高めることが最重要である。 そこで今年度は、参加体験型学習の効果的な進め方について検討した。実際に実施したワークショップの教材を用いながら、実践的かつ実証的に検証を試みた。リスクマネジメントだけでは検証の機会が少なかったため、一般的なテーマも取り入れながら実施した。
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