研究概要 |
「音声や音をドットコード化し,画像やテキストとともに編集し,カラープリンタを用いて普通紙に印刷する」ソフトウエア技術と,「印刷されたドットコードをなぞって,音声や音を取込んだそのままに再生する」ハードウエア技術を活用して,子どもたちや先生の「生の声」を用いて教材を作成し,これまでは不可能だった「新しい」教育実践活動に挑戦した。外国人英語指導員とともに取組んだ新学習指導要領のもとで始まる小学校の英語活動用の副読本の制作と教育実践,英語活動だけでなく,道徳や社会,国語などでも使える副読本作りの活動と実践,音声の入ったシートを活用して子どもたちが楽しく集う図書室づくりを目指した取組み,多摩川の河岸で生きるおばあさんのメッセージを子どもたちに伝える音声入りのシートや壁新聞を用いて,大都市東京における多摩川の果たす役割や多摩川と人々との関わり,おばあさんの生き様を学びあう活動などを展開した。また,子どもたちの社会科見学や学芸会などを振り返る活動のシートづくりと実践,1992年のリオデジャネイロの地球環境サミットで行なわれた12歳の少女のスピーチ(思い)を子どもたちに伝えるための教材づくりと実践などを行なった。特別支援学校に続いて取組んだ通常学校における「音声や音を活用した教育実践活動」は,これまでは不可能だった「目の前の子どもたちや担任の先生の声,そして,学校の回りの自然の音を教材化する取組み」であり,課題を抱えた子どもたちをも巻き込んだ楽しい取組みを展開することができ,新しい教育活動の可能性を示すことができた。
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