研究概要 |
ハード面として,TV会議システムを教育学部遠隔授業室に設置し,社会科と英語科の学生が連携してTV会議を行いやすい体制を整えた。また,交流先として,大学生同士ではミシガン大学,小学生同士では,津市立北立誠小学校とシドニーのクージー公立小学校を確保した。これにより,3年間の研究遂行の基盤を整えた。 平成20年度は国際理解学習の問題解決アプローチの教材を開発した。具体的には,地球的課題の一つである人口問題を取り上げ,移民をテーマとし,社会科と英語科で連携して小学校で実際に授業を行った。開発した教材については,全国社会科教育学会で発表し,その成果は報告書の形でまとめた。今後論文としてまとめたいと考えている。 12月に開発した教材を大学生に提示し,社会科と英語科の学生が連携してTV会議に向けた作業を行った。1月に移民問題について,ミシガン大学との学生とTV会議を行った。この大学生版の内容をもとに小学校版の移民学習を学生とともに開発した。2月に小学校で授業とTV会議に向けた作業を行った。3月に社会科と英語科の学生を交えて,北立誠小学校の5年生児童を教育学部遠隔授業室に招き,クージー公立小学校とTV会議を行った。 TV会議システムを活用した大学生同士の交流も小学校同士の交流もコミュニケーション手段である英語が問題になった。今年度の交流の反省をいかし,相手にわかりやすく伝える方法を考えていきたい。TV会議の内容については,大学生ばかりでなく小学生でも考えやすい教材を開発することができた。 平成20年度は社会科と英語科の学生の連携体制を築けたこと,小学生同士の交流で単なるお互いの紹介に終始することなく,国際理解学習の一環としての内容を取り入れたTV会議が実現したことが成果である。
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