将来の日本人を育成する任務を担う教員は、国際語である英語を運用でき、国際理解、異文化理解ができることが必要である。本研究の目的は、教育学部学生の教育能力を向上させ、文部科学省が推進する「英語が使える国際人」としての幅のある教員を養成するために、教育実習の国際版の実施を通して異文化理解マインドを創出することである。即ち国際文化交流と環境教育を基軸として、将来教員を目指す学生が、(1)国際文化交流、環境教育の重要性を認識し、それを生かした教育現場作りを心がける教員になるべく、教育実習を外国にて行い、国際交流に貢献しながら異文化理解を学び、(2)英語科の教員に限らず、英語が使え、専門性、人間性の向上を図り、宗教の違い、文化の違いを尊重する異文化理解マインドを持つ真の国際人たる教員を育成することにある。本研究目的遂行のため、研究代表者と研究分担者が、平成20年12月1目より4日までベトナム国ハノイ市ノモノソプ初等中等高等学校を訪問し、同校と高知大学教育学部及び同付属小中学校との間に国際交流協定を締結し、異文化交流を開始した。研究代表者が言語文化について研究紹介を行い、附属小中学校教員による模擬授業を実施した。さらに、翌年3月に高知大学学生および高知大学大学院学生による国際教育実習を実施する許可を得た。平成21年3月1日より6日まで、研究代表者と研究分担者が、高知大学学生1名と同大学院学生1名を国際教育実習生として同伴させ、ベトナム国ハノイ市ノモノソプ初等中等高等学校を訪問し、目本とベトナム国の世界遺産と環境問題、日本文化の紹介、および英語のリズムとイントネーションの学び方について、英語にて国際教育実習を実施した。さらに3月16、17日にはタイ国Suan Sunandha Rajabhat大学を訪問し、将来の異文化交流について協議した。
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