研究課題/領域番号 |
20654002
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
庄司 俊明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (40120191)
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研究分担者 |
行者 明彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50116026)
落合 啓之 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (90214163)
宮地 兵衛 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教 (90362227)
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キーワード | 特殊ユニタリー群 / 一般Gelfand-Graev表現 / Shintani descent |
研究概要 |
Cambridge大学の博士課程在学中の学生が学術振興会のSummer Progrmaにより来日し、有限体上の特殊ユニタリー群の付随した一般Gelfand-Graev表現について共同研究を行った。研究代表者の以前の研究で有限体上の特殊線形群に付随した一般Gelfand-Graev表現がある種の良い性質を持っていることが示され、それに基づいてmodified一般Gelfand-Graev表現のShintani descentが決定されている。代表者は、そこから特殊線形群の既約表現のラベル付けを与え、既約指標のShintani descentを完全に決定した。この方法を特殊ユニタリー群に適用するためには、この場合の一般Gelfand-Graev表現も似たような良い性質を持ってくれると都合がよい。そこでCambridgeの学生と詳しく調べたが残念ながら、特殊ユニタリー群の場合には、一般Gelfand-Graev表現は、そのような簡単な記述は持たないことが判明した。しかし、川中による一般Gelfand-Graev表現のオリジナルな構成では、Weil表現を利用した、より概念的な構成を行っている。特殊線形群の場合には、代表者の方法によってWeil表現を回避できたわけだが、特殊ユニタリー群については、Weil表現とShintani descentとの関係をきっちりと調べる必要があるようである。そこが突破できれば、その先の議論はほぼ同様に行くと思われる。この問題自体、興味深い問題であるので、Cambridgeの学生と連絡を取りながら、この問題をさらに追及していく予定である。
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