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2010 年度 実績報告書

接触構造と横断するケーラー幾何とAdS/CFT対応

研究課題

研究課題/領域番号 20654007
研究機関東京工業大学

研究代表者

二木 昭人  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90143247)

キーワードケーラー・アインシュタイン計量 / 乗数イデアル層 / Fano多様体 / 二木不変量 / リッチ・ソリトン
研究概要

リッチソリトンはリッチ流に対する自己相似解として導入された.これはリッチ曲率と計量の定数倍が計量をあるベクトル場でリー微分したという式で書かれる偏微分方程式の解である.その中に出てくる定数が正のとき縮小ソリトンと呼ばれる.ベクトル場が0のとき,これは正のアインシュタイン計量を意味するので,縮小ソリトンはアインシュタイン計量の自然な拡張である.ベクトル場がある関数の勾配で書かれるとき,勾配リッチソリトンであると呼ばれる.コンパクト多様体上のリッチソリトンはすべて勾配リッチソリトンであることがペレルマンにより証明されている.またアインシュタイン計量ではない例は4次元以上にしか存在しないことも知られている.
佐野友二との共同研究で,コンパクト縮小ソリトンの直径は普遍的な下限を持つことを証明した.これは,リッチ曲率が正定数により下から有界な多様体に対するラプラシアンの0でない第1固有値に対する評価を,コンパクト縮小ソリトンの捻りラプラシアンに対し拡張することにより証明される.これは確率論でBakry-Emery幾何と呼ばれている手法を,J.Lingの結果に適用して得られる.
現在のところ,コンパクト縮小ソリトンは小磯憲史とH.D.Caoにより発見されたケーラーの例しか知られていない.しかし,例は豊富に存在すると予想され,そのような例を構成することは今後の課題である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Hilber series and obstructions to asymptotic semistability2011

    • 著者名/発表者名
      A.Futaki, H.Ono, Y.Sano
    • 雑誌名

      Advances in Math.

      巻: 226 ページ: 254-284

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Toric Sasaki-Einstein Geometry2010

    • 著者名/発表者名
      A.Futaki
    • 雑誌名

      AMS/IP Studies in Advanced Mathematics

      巻: 48 ページ: 107-125

    • 査読あり
  • [学会発表] Asymptotic Chow semistability in Kahler geometry2010

    • 著者名/発表者名
      Akito Futaki
    • 学会等名
      International Congress of Chinese Mathematicians
    • 発表場所
      中国,清華大学
    • 年月日
      2010-12-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.titech.ac.jp/whoswho/Profiles/0026/0000067/profile.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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