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2009 年度 実績報告書

階段関数的メッシュ生成法を用いた数値計算法の基礎的研究と自由境界問題への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20654013
研究機関大阪工業大学

研究代表者

友枝 謙二  大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)

研究分担者 松岡 和夫  大阪工業大学, 工学部, 教授 (50175600)
キーワード自由境界 / Riemann問題 / 差分法 / 階段関数的メッシュ生成法 / 住み分けパターン / 「分離・融合」現象
研究概要

「侵入」と「阻止」という相反する効果によって引き起こされる複雑な生物個体群の生息パターンを数値解析の観点から扱った。特に、「阻止」という現象をモデル化する際に「吸収効果」も広い意味での「阻止」の一つとして考える事によって「分離・融合」というより興味深い現象を発見する事ができた。これが本年度の新しい成果であるとともに萌芽研究として新しい方向性も得る事ができた。更にこれらの現象を再現する新しい数値計算法である階段関数的メッシュ生成法については、扱う数理モデルには非線形双曲型方程式(Riemann問題)が含まれている事に留意して研究を遂行し、以下の実績が空間1次元において得られた。
1.初期値問題で構成したRiemann問題の差分化をある条件下では初期境界値問題にも適用できる事が数学的に得られた。即ちエントロピー条件を満足させる事が可能となった。
2.初期値問題では、サポートの「分離・融合」及びその繰り返し現象即ち「生物の住み分けパターン」の挙動が数値的に再現され、その現象の正当性も数学的に証明された。
3.初期境界値問題に対する数値結果では、境界からの流入効果の周期性とその振幅に関して以下の数学的に興味深い現象が得られた。
・ある値を対称にして振幅を一定とした時、長周期の場合にはサポート(住み分けパターン)は「分離・融合」を繰り返すが、短周期にすると分離現象が現れない。
・一方、その値を若干小にして振幅を一定とした時、周期を短くしてもサポートは分離したままで融合しない。
4.階段関数的メッシュ生成法を用いた数値計算法の収束性の証明が可能になりつつある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Repeated support splitting and merging phenomena in some nonlinear diffusion equation2009

    • 著者名/発表者名
      Kenji Tomoeda
    • 学会等名
      Equadiff 12
    • 発表場所
      Masaryk Univ., Brno, Czech Republic
    • 年月日
      2009-07-23
  • [学会発表] Numerical computation to support splitting and merging phenomena caused by the interaction between diffusion and absorption2009

    • 著者名/発表者名
      Kenji Tomoeda
    • 学会等名
      ENUMATH 2009
    • 発表場所
      Uppsala Univ., Uppsala, Sweden
    • 年月日
      2009-06-29
  • [備考]

    • URL

      http://www.oit.ac.jp/ge/~tomoeda/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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