「すざく」のKey-ProjectとLong Projectで採用された銀河中心付近のMapping観測をおこなった。その解析で、 (1) 銀河中心領域ゆら鉄以外に中性元素からの特性X線を発見した(発表論文1)。 (2) 約10光年の大きさの分子雲Sgr B2が5年間で6.4keV-線の強度を半減、その形状も大きく変化したことを明らかにした(現在論文執筆中)。 (3) Sgr B2を含む多くの分子雲の3次元分布を導き出し、これらがSgr A*を焦点とする同一つの放物線上にあることを見つけた(発表論文3)。これらは申請者らが提唱した、数100年の銀河中心(Sgr A*)の大爆発説をより強固にする発見である。 (4) 超新星残骸IC443とW49Bから放射性再結合構造を発見した(発表論文3)。 これは従来の超新星進化シナリオに大幅な変更をせまるものであり、過去に特別な状態激変の時期があったことを示唆するものである。
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