• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

超短パルスレーザーの発生とその爆発物計測への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20655015
研究機関九州大学

研究代表者

今坂 藤太郎  九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30127980)

研究分担者 今坂 智子  九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教務職員 (90193721)
キーワード超短パルス光 / 誘導ラマン散乱 / 四波ラマン混合 / 多色レーザー / 質量分析 / パルス幅測定
研究概要

本研究では、フラグメント化を抑制した高感度分析法になると期待される"インパルシブイオン化法"による爆発物の新規検出法実現に関する研究を行った。
1. 深紫外(266nm)フェムト秒レーザーをイオン化源としたガスクロマトグラフィー/多光子イオン化/飛行時間型質量分析法を用いて、自爆テロ等で用いられる有機過酸化物の一種トリアセトントリペルオキシド(TATP)の計測を実施した。分子イオンと2つのフラグメントイオンの検出限界はそれぞれ67 0pg、83pg、150pgであった。また、分子ビーム軸上でレーザー強度を変化させることによって、フラグメントの発生過程を解析した。その結果、分子イオンとフラグメントイオンの比がレーザー強度の増加に伴って減少することを明らかにした。
2. インパルシブイオン化用光源とするための10fs時間幅深紫外超短パルスを発生させるために、新しく発案した光ビート励起分子位相変調法を適用した。得られる深紫外超短パルスのエネルギー向上させるために光学系の改良を行い、スペクトル拡張後にこれまでの5倍のエネルギーを得ることに成功した。これによって、深紫外超短パルスのインパルシブイオン化での使用に十分なエネルギーを確保した。また、これまでで最大となる帯域のスペクトル拡張に成功した。この深紫外超短パルスを計測するための自己回折型周波数分解ゲート法(SD-FROG)装置と可変系鏡を用いたパルス圧縮光学系を構築し、深紫外超短パルス光の時間波形測定に成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Enhancemont of Melecular Ions in Mass Spectrometry Using an Ultrashort Optical Pulse in Multiphoton Ionization2010

    • 著者名/発表者名
      T.Shimizu, et.al
    • 雑誌名

      Analytical Chemistry 82(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gas Chromatography/Time-of-Flight Mass Spectrometry of Triacetone Triperoxide Based on Femtosecond Laser Ionization2009

    • 著者名/発表者名
      S.Yamaguchi, et al.
    • 雑誌名

      Rapid Communications in Mass Spectrometry 23

      ページ: 3101-3106

    • 査読あり
  • [学会発表] Trace Analysis of Triacetone Triperoxide(TATP)by Means of Gas Chromatography Combined with Femtosecond Laser Ionization/Time-of-Flight Mass Spectrometry2009

    • 著者名/発表者名
      S.Yamaguchi, et al.
    • 学会等名
      Asianalysis X
    • 発表場所
      Kuala Lumpur, Malaysia
    • 年月日
      2009-08-11

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi