研究課題
本研究課題では、1テラビット大容量超薄型光ディスクの記録面全域において、正確で安定したトラッキングを維持できる高速高精度トラッキング制御系を実現することを目標としている。このために、本研究期間で以下の項目を達成する。1.過去のトラッキングエラー信号から未来のトラッキングエラー信号を予測し、この予測値に基づいて制御信号を決定するエラー予測型フィードフォワード制御系の構造を、マルチサンプリング制御系の最も追従特性の良いパーフェクトトラッキング制御(PTC)系を構成する。2.パーフェクトトラッキング制御系に、新しいゼロ位相誤差フィルタを挿入して追従特性を劣化させずに安定性を強化し、超薄型光ディスクの回転数15000rpmのトラック位置を追従させる制御系を開発する。これにより、1テラバイト超薄型光ディスクを想定した超高速情報転送レートの記録再生を実現することを目的とする。研究代表者大石の「超薄型光ディスクのトラッキング制御系開発」の研究グループと研究分担者和田の「運動制御」の研究グループの2つのグループが連携して、上記の内容を実現した。最終年度の平成22年度は、厚さ0.1mmの超薄型光ディスクを回転数15000rpmで駆動相当の高速高精度トラッキング制御系を開発し、情報の高速記録再生を達成した。また、残留トラッキング誤差10nm以下にする当初目標を達成した。研究成果を社会に還元するために、応用物理学会(JJAP)の論文誌やIFACの国際会議の口頭発表を行った。このようにして、本研究の意義と成果を広く国民と社会に発信した。
すべて 2010
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
Japanese Journal of Applied Physics
巻: 49 ページ: 08KC08-1-08KC08-6
巻: 49 ページ: 08KC04-1-08KC04-2