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2009 年度 実績報告書

町並み景観における歴史的重層性の評価と活用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20656094
研究機関奈良女子大学

研究代表者

増井 正哉  奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (40190350)

キーワード歴史的市街地
研究概要

本研 究では、3つの性格の異なる地区(歴史的市街地、更新の進んだ歴史的都心区、歴史的山間集落)を具体的に取り上げ、(1) 抽出方法、(2) 評価方法、(3) 活用方法、について実験的な手法をもちいて検討し、町並み景観の整備における歴史的重層性について、モデル的な手法の提案を目指すものである。対象地区では(1)~(3)それぞれの段階で、多様な手法を検討することになるが、(1) で問題となっている歴史的重層性の対象となる範囲については、実験的な研究であることをふまえて、とくに限定せず景観上顕在化していない歴史的な文脈も抽出の対象と考える。対象地区とする奈良きたまち地区は、奈良の伝統的市街地の北半を占め、国宝転害門をはじめ、さまざまな時代の歴史的遺産に恵まれている。しかし、奈良市の景観形成地区に指定され、整備がすすめられている元興寺界隈の奈良町地区とは異なり、まだ、具体的な景観整備の方針がないまま建物更新がすすんでいる。対象地区において、第一年度は、奈良きたまち地区において、都市基盤の変遷と町並み構成要素を調査・分析し、都市形成過程を明らかにした。そして、「摩擦」という概念から、歴史的重層性の抽出・分析方法の検証を行い、歴史的重層性の可能性と課題を明らかにした。とくに、奈良きたまち地区における資料調査、地図調査、現地踏査から、34の摩擦空間を抽出し、その構成要素と発生要因の分析を行った。その結果、摩擦空間は、平城京依頼の都市基盤の変遷の影響を強く受けていること、構成要素には2次元と3次元の酌み交わせが特徴的であることなどが明らかになった。第2年度には、個別の歴史的要素を抽出し、それぞれの歴史的経過を調査してデータベース化を行い、重層性の多様性を明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 奈良きたまち地域の都市形成過程について-歴史的市街地における都市空間の読み解きに関する研究 その1-2009

    • 著者名/発表者名
      木下拡子・東田優子・増井正哉
    • 雑誌名

      日本建築学会近畿支部研究報告集・計画系 第49号

      ページ: 469-472

  • [雑誌論文] 奈良きたまち地域における摩擦空間について-歴史的市街地における都市空間の読み解きに関する研究 その2-2009

    • 著者名/発表者名
      東田優子・増井正哉
    • 雑誌名

      日本建築学会近畿支部研究報告集・計画系 第49号

      ページ: 473-476

  • [学会発表] 歴史的市街地における都市空間の読み解きに関する研究 その1~32009

    • 著者名/発表者名
      木下拡子・東田優子・矢谷早・増井正哉
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      東北学院大学
    • 年月日
      2009-08-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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