研究課題/領域番号 |
20656108
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉本 諭 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10171175)
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研究分担者 |
手束 展規 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40323076)
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キーワード | エアロゾルデポジション / コンポジット膜 / 積層膜 / 高速成形 / 磁気特性 / 高周波 / 共鳴周波数 / 透磁率 |
研究概要 |
目的 : 本研究では、高速で厚膜成形が可能なエアロゾルデポジション(AD)法にてコンポジット膜の高速成形を試み、マルチファンクショナル磁性厚膜の開発を目的とする。本年度は、強磁性粉末として飽和磁化の高いFe系合金粉末、絶縁性粉末として希土類酸化物のY2O3粉末を選び、両相から構成される積層膜を形成させ、作製条件などと磁気特性、高周波特性、電気抵抗の関係について調べた。 実験方法 : 積層膜を作製するため、エアロゾルチャンバーを強磁性粉用、絶縁粉用の2つを用意し、デポジションチャンバー内にもそれぞれ独立したノズルを設け成膜した。基板のスキャン速度、回転速度、ガス種、ガス流量による噴射速度を制御することによって積層膜における各層の厚さを変化させた。得られた膜の磁気特性、電気抵抗、高周波得性を測定し、組織を観察し、積層化による高周波特性向上の可能性について検討した。 結果 : 得られた結果をまとめると以下のようになる。(1) 搬送ガスにArガスを用いると表面ラフネスが大きくなるが、N2ガスを用いることにより膜厚が均一、かつ層構造を有する厚膜が成膜できることがわかった。(2) As-depo. 状態の積層膜において、Fe層の充填率は低かったが、0.7〜1.1Tなる飽和磁気分極Jsが得られ、従来のフェライトよりも高飽和磁気分極を示すことがわかった。(3) As-depo. 状態の積層膜では700MHz程度あった共鳴周波数frも熱処理によって320MHzへと低下し、これに伴って透磁率の実部μ'も2〜3程度上昇した。この上昇は熱処理により成膜時に導入された歪みが緩和されたためと考えられる。
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