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2008 年度 実績報告書

熱物性顕微鏡によるAlGaN薄膜の熱物性評価とその組成依存性

研究課題

研究課題/領域番号 20656110
研究種目

萌芽研究

研究機関東北大学

研究代表者

早稲田 嘉夫  東北大学, 多元物質科学研究所, 教育研究支援者 (00006058)

研究分担者 柴田 浩幸  東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (50250824)
太田 弘道  茨城大学, 工学部, 教授 (70168946)
キーワードAlGaN / 熱物性顕微鏡 / 熱浸透率 / AlN / GaN / 組成依存性
研究概要

アルミニウムガリウムナイトライド(AlGaN)の熱物性を知るために、熱物性顕微鏡用いてサファイア基板上に成膜されたAlGaN試料の熱浸透率測定を試みた。測定した試料は厚み440μmのサファイア基板上にCVDでAlGaNを100μm〜140μm成膜したものである。この試料は表面の平滑性が悪かったため研磨を行ない、その上に100nmのモリブテンスパッタを施した。研磨は表面粗さの断面曲線の最大粗さが1μm以下、2乗平均粗さが0.2μm以下、算術平均粗さが10nm以下という条件で行った。この試料の5つの領域から試料を切り出し、熱物性顕微鏡を用いて測定を行った。信号の強度を改善するために次の3点の装置改良を実施した。1. 加熱レーザはプローブレーザと同一の光路を通り対物レンズでプローブレーザと同一箇所に集光されていたが、レンズやスプリッタによるレーザの減衰を防ぐために加熱光が試料に直接照射されるようにした。2. 加熱レーザを直接照射するには対物レンズと試料の間に十分な距離がなくてはならない。そこで対物レンズを無限補正対物レンズに変えることで、差動距離を3mmから20mmにして加熱光の直接照射を可能にした。3. フォトディテクタのスピードとゲインは反比例の関係にあり、2つを同時に上げるにはオペアンプの段数を増やすことが必要となる。今回はオペアンプを2段にすることにより、5MHzまで受光可能にした。改良した熱物性顕微鏡を用いて研磨で平滑性を良くした5つのAlGaN試料を測定し、測定した位相差から熱透率の値を得ることができた。測定した5つの領域はAlGaN中のAlNの組成が変化しており、AlNの増加に伴い浸透率が減少する結果が得られた。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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