研究課題/領域番号 |
20656121
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
渡邊 誠 独立行政法人物質・材料研究機構, コーティング・複合材料センター, 主任研究員 (00391219)
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研究分担者 |
黒田 聖治 独立行政法人物質・材料研究機構, コーティング・複合材料センター, センター長 (50354220)
山脇 寿 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料ラボ, 主幹研究員 (20354194)
志波 光晴 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料ラボ, 主席研究員 (70242120)
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キーワード | テラヘルツ波 / 耐熱コーティング / 表面・界面物性 / 構造機能材料 / 信号解析 / 非破壊評価 / 破壊 |
研究概要 |
【目的】 近年、実用化のめどがたってきたテラヘルツ波は、繊維強化プラスチックス(FRP)やセラミックスといった非金属や無極性物質を透過するという特徴を有しており、透過率や反射率の違いを利用することにより材料の非破壊検査手法としての利用が期待できる。本研究では、この最新のテラヘルツ技術を用いて、従来、非破壊評価法の決め手を欠くセラミックス耐熱コーティング材の界面はく離や、その物性変化検出の可能性を検討し、そのために必要な要素技術(学問的、工学的な課題)を明らかにすることを目的としている。 【平成20年度の成果】 本年度は、まず、テラヘルツ波の発振・受信システムを用いた非破壊検査システムを構築し、耐熱コーティング材に対しての透過波、反射波の計測を行った。対象材料として、イットリア部分安定化ジルコニア(YSZ)溶射皮膜を用いた。成膜時に、プロセス条件の制御により、皮膜の気効率を約5〜20%程度と変化させ、気孔率の反射特性、透過特性への影響を調べた。YSZ溶射皮膜はテラヘルツ帯(0.3〜5.0THz)の電磁波に対し、屈折率4〜5を示し、緻密なほど大きくなり、気孔率の上昇に伴い低下していく傾向を示した。このため、気孔率の変化から組織変化を評価できる可能性が示唆された。また低周波側ほど皮膜を良く透過し、界面き裂などの検出が期待できる。
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