研究課題
地球の温暖化により、大きな環境変化が起こる可能性があると言われている。その要因はCO_2の増加とされ、環境に影響をあたえない、自然エネルギーの利用が叫ばれている。ここでは、今まで未利用の強風発電の可能性に注目し、海洋の強風エネルギーの利用方法について新たな提案を行う。その実現可能性を調べるためにフィジビリティスタディと基礎的な水槽実験までを行い、このシステムの現実化可能性を調べることを行った。台風クラスの強風エネルギー利用は、今まで検討されることが無く、多くの研究は風力発電システムに台風の強風に耐える設計を与えるための様々な工夫に関するものが主であった。台風のエネルギーは強大で、中型台風でも10^<18>Jといわれ、年30個程度発生し悲惨な災害源でもある。台風へのエネルギー供給源は、熱帯地方の海水の熱エネルギーである。地球温暖化により海表面温度上昇が発生すれば、台風に供給される熱エネルギーがより大きくなり、その結果台風の規模が大きくなると予想される。事実発表されている気象庁による海表面の毎年の温度計測データは、毎年上昇傾向が見える。また海水面温度上昇が台風巨大化を引き起こすという気象学者の指摘があるが、そのことは当然台風の災害規模拡大を意味し、日本に上陸時の被害の拡大も予想される。もし、台風の内部エネルギーを少しでも吸収できれば、地球の熱エネルギーを吸収することになり、また台風の持つ強大なエネルギーそのものを小さく押さえる可能性がある。ここで提案する強風域での発電システムを用い、今まで用いられてこなかった強風の強大なエネルギーを利用し発電、そして発生させた電力を利用して、海水の電気分解を行い、水素を発生させ、そのクリーンなエネルギー利用を今後進めることになれば、人類はCO2 Freeの新たな巨大なエネルギー資源を手に入れることが可能となる。本水槽実験によりその可能性の一端が示された。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (3件)
日本船舶海洋工学会講演論文集 第7E号
ページ: 143-146
第21回海洋工学シンポジウム平成21年8月6,7日(日本海洋工学会・日本船舶海洋工学会) 無
ページ: 1-8
The 4th EAWoMEn East Asian Workshop on Marine Environments 無
ページ: 1-16