研究課題/領域番号 |
20656152
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三村 均 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10091753)
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研究分担者 |
新堀 雄一 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90180562)
林 拓道 産業技術総合研究所, 東北センター, 主任研究員 (20344228)
和久井 善人 産業技術総合研究所, 東北センター, 主任研究員 (10358369)
小山 真一 日本原子力研究開発機構, 大洗研究開発センター, 研究員 (70421782)
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キーワード | マイクロカプセル / モルデナイト / AMP / セシウム / 担持 / 分離・回収 / マクロ孔 / ゾル・ゲル反応 |
研究概要 |
モルデナイトにAMPを担持するため、リンモリブデン酸と硝酸アンモニウム溶液を減圧下でモルデナイトのマクロポアに含浸させ、AMPをモルデナイト内部で合成析出させた。溶液の含浸工程を1~3回繰り返して、AMP-M1およびAMP-M2,AMP-M3を得た。 HLLWを模擬した模擬高レベル放射性廃液(SW-11)を用いた実験を行ったところ、AMP-M3へのCs^+の吸着率が80%に達成した。硝酸濃度が約2M、ナトリウム濃度が約1Mである上に、種々の元素を多量に含む模擬高レベル放射性廃液から、高いCs^+の吸着率を示したことにより、AMP-M3の高いCs^+選択性が実証された。 バッチ実験によってAMP-M吸着剤の基礎的なCs^+の吸着特性を調べたが、AMP-M吸着剤をより現実的な処理方法であるカラム法に適用した際の性能を評価するためにカラム実験を実施した。カラム(f5mm×20mm)に2.0gのAMP-M3吸着剤を充填したAMP-M3カラムの破過実験を行い、その破過特性を調べた。破過曲線はなだらかなS字曲線となり、破過容量が0.081mmol/g、全交換容量が0.22mmol/gであると算出された。AMP-M3カラムの全交換容量はバッチ実験によって求められたAMP-M3のCs^+飽和吸着量の40%程であり、この吸着量の差は、二つの実験系における固相と液相の接触時間の違いであると考えられることからフィード溶液の流速の最適化を行うことにより、より高い全交換容量を得られると考えられる。吸着実験後のAMP-M3カラムに溶離剤として高濃度の硝酸アンモニウム溶液を通液することにより、カラムに吸着されたCs^+の95.4%を溶離することができた。
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