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2008 年度 実績報告書

トランスポゾン由来進化的高度保存配列の転写調節機能獲得の進化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20657003
研究種目

萌芽研究

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

隅山 健太  国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助教 (00370114)

キーワード遺伝子 / ゲノム / 進化 / 発現制御 / 発生・分化
研究概要

1.トランスポゾン由来の転写調節領域の比較解析
ホストゲノムに挿入した後、何らかの機能を獲得したため、進化的に保存をされるようになったトランスポゾン配列のうち、特に機能獲得に関係するモチーフを抽出し分子進化学的な解析を行った。最初のデータセットとしてexapted repeats (Lowe et al. 2007)を用いた。オルソログ配列比較および保存配列抽出にはERA(Evolutionary Rigidity Assay)法(Sumiyama et al. 2001; Sagai et al. 2009)を用いた。統計的有意性を確保するためオポッサムと真獣類の間で高度な保存性があるSINE配列について解析を行った。MIRの解析で、オルソログ間比較の結果複数の保存配列が抽出され、いずれもMIRコンセンサス配列と強く関係することが示唆された。また多くのモチーフが転写因子の結合配列である可能性が示唆された。ところがその大部分は祖先配列のそれぞれ異なった部位に由来していた。
2.新しいトランスジェニックマウスによるエンハンサー活性解析法
トランスポゾン由来のモチーフがゲノムの任意の場所に挿入された場合、周囲のモチーフと協調して新しいエンハンサー活性が生じるかを解析するためには、従来のトランスジェニックマウス実験には改良すべき点があった。第一に効率が低いこと、第二にランダムにゲノムに挿入される際に、一挿入座位につきマルチコピー(コンカテマー)として挿入されてしまうことである。この点を克服するため、脊椎動物のDNAトランスポゾンであるTol2システムを応用した能動的遺伝子導入法をトランスジェニックマウス作成に用いた。これまでに、通常の前核注入法によるトランスジェニックマウス作成法よりも有意に高い遺伝子導入効率が得られており、またTol2トランスポゼースの作用により一コピーの挿入が成功していることが確認され、今後の応用に極めて有効な手法であることが期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Cis-element evolution elucidated by genomic sequence comparison of the vertebrate Dlx3-7 bigene clusters.2008

    • 著者名/発表者名
      Sumiyama K
    • 学会等名
      Annual Meeting of the Society for Molecular Biology and Evolution
    • 発表場所
      Barcelona, Spain
    • 年月日
      20080605-20080608
  • [学会発表] Cis-regulatory Elements and Evolution Elucidated by Genomic Sequence Comparison of the Vertebrate Dlx3-7 Bigene Clusters.2008

    • 著者名/発表者名
      Sumiyama K
    • 学会等名
      The 16th CDB Meeting "Cis-sequence Regulation and its Evolution"
    • 発表場所
      Kobe, Japan
    • 年月日
      2008-09-29
  • [学会発表] 系統フットプリント法を応用した遺伝子間領域cis-elementの進化速度解析の試み2008

    • 著者名/発表者名
      隅山健太
    • 学会等名
      日本進化学会第10回大会
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス
    • 年月日
      2008-08-22

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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