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2008 年度 実績報告書

光合成細菌を宿主とする膜タンパク質の高効率大量発現系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20657023
研究種目

萌芽研究

研究機関奈良女子大学

研究代表者

佐伯 和彦  奈良女子大学, 理学部, 教授 (40201511)

キーワード光合成細菌 / 微好気条件 / タンパク質精製
研究概要

本研究では、微好気および嫌気条件下で多量の細胞内膜陥入構造(クロマトフォア)を形成する光合成細菌Rhodobacter capsulatusを用いて膜タンパク質を安定かつ多量に発現することを目指している。通常のSec分泌系を用いて発現させた場合に引き起こされる基質輸送体や電子伝達系、ATP合成酵素などの機能発現との競合を避けるために、まず、Sec型の分泌配列によらないで膜配置を可能にするベクターの開発を行った。具体的には、アミノ末端側に枯草菌由来のMistic(Membrane Integratin Sequence for Translation of Integral Membrane Protein Constructs)タンパク質をコードする遺伝子、ついでカルボキシル末端側に目的のタンパク質を繋ぐためのマルチクローニングサイトを持たせたベクターを構築した。この際、MisticはGC含量が低い枯草菌に由来するために、GC含量の高い光合成細菌内での有効発現が期待できないため、Misticの共通配列をR.capsulatusのコドン頻度に合わせた人工遺伝子を構築した。また、発現を酸素分圧の低下により誘導するためにはR.capsulatusのpuf遺伝子プロモーターを上流に配置した。これにより、高酸素分圧下で培養した後に、通気を弱めるだけで酸素分圧を低下させ、高発現が可能とした。さらに、開始コドン直後には精製を容易にするためのHisタグ、Misticと標的タンパク質の間には血液凝固系のタンパク質分解酵素トロンビンの認識配列を配置した。これにより、発現産物をNiまたはZnアフィニティ精製した後に、固定化トロンビンによる消化、ついで再度のアフィニティゲルへの添加により非吸着成分として目的産物のみを容易に分離することを図った。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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