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2009 年度 実績報告書

植物の胚形成過程におけるイノシトール高次リン酸化合物の役割

研究課題

研究課題/領域番号 20658002
研究機関東京大学

研究代表者

吉田 薫  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (70183994)

キーワードフィチン酸 / イノシトールリン酸 / イノシトールピロリン酸 / 発生・分化 / 胚発生 / 植物
研究概要

動物細胞において様々な生理作用を持つイノシトール高次リン酸化合物の植物における機能を明らかにするため、代謝経路やそれに関わる酵素遺伝子群を明らかにすること、生理現象のうち特に胚発生における役割を明らかにすることを目的として実験を計画した。
1.KCS1ホモログの解析
KCS1のイノシトール結合領域のアミノ酸配列に相同性の高い配列を持つイネ遺伝子としては、OsIPK2やイノシトール三リン酸キナーゼの一種OsITPKが存在する。これらの遺伝子の発現解析から、胚形成が行われる登熟種子での発現が特異的に高い遺伝子としてOsIPK-4とOsITPK-6遺伝子が候補として挙げられた。これらの遺伝子が酵母のKCS1遺伝子の働きを相補できるかを明らかにするため、酵母のKcs1変異体でイネの遺伝子を発現させたところ、KCS1遺伝子の働きを相補するという証拠は得られなかった。
2.VIP1ホモログの解析
酵母のもう一つのイノシトールピロリン酸合成酵素遺伝子VIP1のイネ相同遺伝子OsVIP1-1とOsVIP1-2の発現パターンを調べたところ、OsVIP1-1が種子胚で高い発現をすることがわかった。そこで、OsVIP1-1の機能を明らかにする目的で、OsVIP1-1の発現を植物体全体で,または種子胚で抑制した形質転換イネを作出することにした。それぞれ、アクチンプロモーターとオレオシンプロモーターにアンチセンスの向きに連結した遺伝子を持つベクターを構築した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Differential effects of a transgene to confer low phytic acid in caryopses located at different positions in rice panicles.2009

    • 著者名/発表者名
      Kuwano M., Takaiwa F., Yoshida KT
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiology

      巻: 50 ページ: 1387-1392

    • 査読あり
  • [学会発表] イネ高無機リン種子変異体hipの原因遺伝子の同定2009

    • 著者名/発表者名
      中島優典・作山麻衣子・吉田薫
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-09-25
  • [学会発表] イノシトールリン酸代謝におけるイネイノシトール三リン酸キナーゼの役割2009

    • 著者名/発表者名
      米野浩一・下川哲也・吉田薫
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-09-25
  • [学会発表] イノシトール一リン酸合成酵素の過剰発現による塩ストレス耐性及びバイオマスの向上2009

    • 著者名/発表者名
      古賀亘・宮本正薫・吉田薫
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-09-24

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公開日: 2012-07-19  

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