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2009 年度 実績報告書

マツノマダラカミキリ蛹室における抗菌ペプチドが及ぼす生物間相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 20658014
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

山内 英男  独立行政法人森林総合研究所, 森林昆虫研究領域, 主任研究員 (70353894)

研究分担者 前原 紀敏  独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, 主任研究員 (20343808)
高梨 琢磨  独立行政法人森林総合研究所, 森林昆虫研究領域, 主任研究員 (60399376)
中島 忠一  独立行政法人森林総合研究所, 森林昆虫研究領域, 主任研究員 (10127110)
土原 和子  いわき明星大学, 薬学部, 講師 (10300823)
キーワード生体分子 / 昆虫 / 菌類 / 生物間相互作用
研究概要

本研究は、マツノマダラカミキリ及び青変菌が生合成する抗菌性生体分子の特性を解析することによって、マツノマダラカミキリ、マツノザイセンチュウ及び青変菌の三種における密接な生物間相互作用の樹立に、抗菌性生体分子が機能的に担う分子的基盤を明らかにすることを目的とする。本年度は、マツノマダラカミキリから抗菌ペプチドであるディフェンシンcDNA及び遺伝子を単離し、構造解析と発現解析を行い、その特性を明らかにした。
マツノマダラカミキリから全RNAを抽出し、非翻訳領域並びに翻訳領域を含むディフェンシンcDNAを単離した。DNAシークエンス分析により構造解析を行い、ディフェンシンcDNAの非翻訳領域を含めたヌクレオチド配列及び翻訳領域のアミノ酸配列を明らかにした。翻訳領域は分泌のためのシグナル配列、プロ領域及びディフェンシン領域から構成された。PCR法による簡便的な遺伝子発現について解析を試みた結果、ディフェンシン遺伝子が幼虫、蛹及び成虫で発現していた。この遺伝子発現は、既知の抗菌ペプチドで解明されている細菌感染に応答する一過性の発現と異なり、刺激のない状態で常時発現していることが示唆された。更に、cDNAから設計したプライマーを用いてゲノムDNAからPCR法によりディフェンシン遺伝子をクローニングし、DNAシークエンス分析により部分的な構造解析を行った。そのヌクレオチド配列の分析結果から、ディフェンシンの翻訳領域にイントロンの介在するタイプとイントロンを含まないタイプの二種類の遺伝子がマツノマダラカミキリのゲノムに存在することを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 微生物に対する生体防御分子としてのディフェンシン:節足動物、軟体動物及び菌類に由来するディフェンシンの特性2010

    • 著者名/発表者名
      山内英男、前原紀敏、高梨琢磨、中島忠一
    • 雑誌名

      森林総合研究所研究報告 9

      ページ: 有

  • [学会発表] マツノマダラカミキリ Monochamus alternatus におけるディフェンシンの構造と発現2009

    • 著者名/発表者名
      山内英男、土原和子、高梨琢磨、前原紀敏、中島忠一
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      横浜パシフィコ
    • 年月日
      2009-12-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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