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2008 年度 実績報告書

別府地獄に棲息する好熱菌の分子生態学と高効率形質転換を利用した分子育種

研究課題

研究課題/領域番号 20658022
研究種目

萌芽研究

研究機関別府大学

研究代表者

古川 謙介  別府大学, 食物栄養科学部, 教授 (90221556)

研究分担者 藤原 秀彦  別府大学, 食物栄養科学部, 助教 (10435167)
キーワード好熱菌 / 分子生態学 / 分子育種 / Thermus / 形質転換
研究概要

1. 別府温泉中に棲息する好熱菌の網羅的解析と分離
別府地獄と呼ばれる温泉噴出孔の温泉水およびその溜り水から好熱菌の分離および環境DNAの抽出と解析を行った。好熱菌の分離は、TM培地(0.4%Peptone, 0.2% Yeast extract, 0.1% NaCl)、LB培地(1% Peptone, 1% NaCl, 0.5 % Yeast Extract)またその10倍、100倍希釈培地を用い、Thermus属、Geobacillus属、Alicyclobacillus属、Rhodothermus属細菌を含む70株を単離した。現在各菌株の16 S rDNAを解析し同定を行っている。一方、6箇所の地獄から採取した温泉水をフィルターで吸引ろ過し、環境DNAを抽出した。その後、16S rDNAのうち菌種特異的な配列が存在するV3領域をターゲットにPCRを行い、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法(DGGE)に供し、各地獄に特異的な好熱菌の解析を行っている。
2. 高効率形質転換現象の解明
新たに分離したThermus属細菌6株について、形質転換能を解析した。その結果、6株中2株が高い自然形質転換能を有していた。Thermus属細菌の形質転換に関しては我々が先にT. thermophilus HB27株がきわめて高い形質転換能を有していることを明らかにしたが、近年、HB27株のゲノムが明らかにされ、本株の形質転換に関与する遺伝子が複数見出されている。本研究では分離したThermus属細菌について形質転換に関与するとされるpilC、pilF、pilM、pilQおよびpilWについてPCRによる解析を行った。その結果、分離したThermus菌6株のうち、2株はこれらの遺伝子を全て有していたが、4株からはpilFが増幅できなかった。これらの分離株の形質転換能とpil遺伝子の有無、pil遺伝子の転写・発現との関連について現在検討中である。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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