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2009 年度 実績報告書

多色の蛍光蛋白を用いた経胎盤感染における新規感染ルートの同定と可視化

研究課題

研究課題/領域番号 20658066
研究機関岐阜大学

研究代表者

高島 康弘  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20333552)

研究分担者 鬼頭 克也  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (80270974)
キーワード胎盤 / トキドプラズマ / 垂直感染
研究概要

トキソプラズマ原虫が侵入した白血球表面においてビアルロン酸レセプター分子であるCD44,ICAM-1の発現が急速に増強されることを確認した。いっぽうでインテグリンなどの分子については発現増強がみらなかった。またヒアルロン酸コートした固層表面に感染は血球が選択的に吸着することも確認できた。これらの結果から母体血流中の感染白血球は胎盤組織の細胞外マトリクスに選択的に吸着することが予想される。妊娠マウス(母体細胞はGFPを発現し、胎児細胞は発現しないモデルマウス)に赤色蛍光蛋白を発現するトキソプラズマ原虫を感染させて胎盤を観察したところ赤色原虫に感染した緑色の母体細胞が胎盤の胎児側組織に多数接着している像が確認された。感染母体細胞の吸着象は胎盤の数箇所に局所的にみられた。このことは、トロフォブラスト表面に播種的に吸着するのではなく、トロフォブラストが物理的に剥がれ落ちて細胞外マトリクスが露出した部部に集中的に感染細胞が集まる可能性を示唆している。
さらに吸着した緑色蛍光陽性母体細胞の挙動を見るため臍帯の血管や胎児肺組織を検索したところ、緑色蛍光を発する細胞が観察された。このことからトキンプラズマ感染マウスにおいて母体細胞の一部が血液胎盤関門を通過することが明らかになった。さらにその一部は赤色蛍光を発するトキソプラズマ原虫に感染していた。このことは血液胎盤関門を通過する母体細胞が虫体を胎児までおくりとどけるという新たな母子感染ルートの存在を示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Up-regulation of hyaluronan receptors in Toxoplasma gondirinfected monocytic cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Unno A., Kitoh K., Takashima Y
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 391

      ページ: 477-480

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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