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2009 年度 実績報告書

血清アミロイドA多様性解析による牛アミロイドーシス発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20658072
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

猪熊 壽  帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (70263803)

研究分担者 松本 高太郎  帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (90455709)
キーワードアミロイドーシス / 牛 / 血清アミロイドA / プロテオーム解析 / 病態解析 / 診断
研究概要

本年は、より簡便な牛アミロイドーシス検出法開発に資するため、アミロイドーシス症例の尿蛋白を解析してその診断的意義を検討するとともに、アミロイドーシス特異的タンパク質のプロテオーム解析によりその発症機構を検討した。病理学的にアミロイドーシスと確定診断された牛3症例、およびアミロイドが沈着していないことが確認された尿蛋白陽性の慢性炎症牛3症例(創傷性心膜炎、肺炎、胸膜炎)より採取した尿を用いた。尿を3000rpmで10分間遠心し、その上清10mlを3kDa分離カラムにより濃縮後、プロテオーム解析を行った。陽性コントロールとして慢性炎症牛血清よりクロマトグラフィー法により分離精製した牛SAAおよびアミロイド沈着腎臓より水抽出法にて分離した牛AA蛋白を用いた。アミロイドーシス牛3症例および尿蛋白陽性慢性炎症牛3症例の尿サンプルで牛SAA蛋白と同分子量の14kDaにバンドが認められた。さらに、アミロイドーシス病畜3症例の尿サンプルではスポットがpI塩基性側に、また慢性炎症病畜3症例の尿サンプルではスポットがpI酸性側に多く出現する傾向が認められた。アミロイドーシス牛の尿蛋白中にはSAAならびにAAが含まれており、特に尿中AAの検出はアミロイドーシスの生前診断に有用である可能性が示唆された。さらにアミロイドーシス特異的スポットの質量分析ではトランスサイレチンが検出され、アミロイドーシス発症との関連が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 糸球体にアミロイド沈着を認めたがネフローゼ様症状の発現がなかった腎不全の乳牛の1症例2010

    • 著者名/発表者名
      青木大介、秋場由美、長濱光朗、高橋英二、古林与志安、松井高峯、石井三都夫、猪熊壽
    • 雑誌名

      北海道獣医師会雑誌 54

      ページ: 61-63

  • [雑誌論文] Detection of serum amyloid A isoforms in cattle2009

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, E., Kuwayama, H., Kawamoto, K., Furuoka, H., Matsui, T., Inokuma, H.
    • 雑誌名

      Journal of Veterinary Diagnostic Investigation 21

      ページ: 874-877

    • 査読あり
  • [学会発表] 牛アミロイドーシスにおける尿蛋白SDS-PAGE解析の診断的意義の検討2010

    • 著者名/発表者名
      吉本薫、高橋英二、松本高太郎、古林与志安、松井高峯、猪熊壽
    • 学会等名
      日本産業動物獣医学会
    • 発表場所
      宮崎市
    • 年月日
      2010-01-30

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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