研究課題
萌芽研究
最近、化粧品には機能向上のため、酸化チタン、酸化亜鉛など様々なナノマテリアルが使用されている。しかしそれらのナノマテリアルは、肺や皮膚、腸管から体内に取り込まれる可能性から、健康への影響が危惧される。本研究では、表皮から皮下への透過及び皮下から母獣の血中、主要臓器への移行、蓄積、及びその影響解析を試みた。また胎盤を介した母から子の脳や精巣への移行とその影響を走査型電子顕微鏡及びX線スペクトロ分光装置を用いて解析した。その結果、酸化チタンナノ粒子が表皮層に移行すること、極わずかではあるが真皮層にも移行することが認められた。溶媒や活性剤、チタン表面の加工の違いによる透過性を検討している。一方、妊娠母マウスの皮下に投与した酸化チタンは産仔の脳や精巣の細胞に取り込まれていることが明らかになった。また、脳では大脳皮質や海馬などで末梢血管の閉塞、精巣では精子産生数やセルトリ細胞数の減少、セルトリ細胞のミトコンドリアの膨潤化などが観察された。影響の濃度依存性を詳細に検討したい。
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