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2009 年度 実績報告書

呼吸中枢未熟ラットにおける吸気炭酸ガス反応性の検討ー乳幼児突然死症候群との関連

研究課題

研究課題/領域番号 20659163
研究機関三重大学

研究代表者

成田 正明  三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80302404)

研究分担者 那谷 雅之  三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70241627)
キーワードSIDS / セロトニン
研究概要

研究代表者・成田正明は、乳幼児突然死症候群(SIDS)発症に関わる遺伝的因子(セロトニントランスポーター遺伝子多型)を報告した(Narita et al, Pediatrics 107 ; 690 : 2001)。従前、SIDSでは呼吸中枢へ投射する神経(セロトニン神経)が何らかの原因により病的に未熟であるとされてきた。今回の萌芽研究ではSIDS発症へのセロトニン系の関与をより明らかにするために、生体脳内セロトニンリアルタイム測定(微少透析法=マイクロダイアリシス法=)を用い、SIDS児の豊富な司法解剖経験のある研究分担者・那谷雅之らと検討した。生きたラットの頭蓋内にプローブを刺入、シリンジポンプで灌流し灌流液を5分毎に回収し、回収液中のセロトニン濃度(即ち脳の細胞外液中のセロトニン濃度)をECD-HPLC装置(電気化学的検出による高速液体クロマトグラフィー、エイコム社)にて測定する系をつくりだす。
本年度は生きた状態でのセロトニン動態を測定する系を確立することができた。今後はこの系を用い、研究代表者が作成してきた「縫線核(=セロトニン神経の起始核)未熟ラット」を用い、児が深い眠りに陥った時のことを想定した、吸気CO2濃度変化に対するセロトニン系の反応性の異常がないかどうかを検討していきたい。さらに今後、縫線核が病的に未熟なために吸気CO2濃度変化に対する反応性の異常が根底にあることを証明し、生後セロトニン神経の賦活化など新しい視点でのSIDS予防策を講じることを目指す。従って本研究は、独創的な発想に基づく、挑戦的で高い目標設定を掲げた芽生え期の研究といえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 胎児と化学物質2010

    • 著者名/発表者名
      成田正明
    • 学会等名
      化学物質と健康・環境シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-03-02
  • [学会発表] 化学物質の胎内ばく露がもたらす発達の異常2010

    • 著者名/発表者名
      成田正明
    • 学会等名
      三重メディカル研究会 第2回環境健康学研究会
    • 発表場所
      伊賀 (三重)
    • 年月日
      2010-02-19
  • [学会発表] Immunohistochemical localization of manserin, a novel neuropeptide derived from secretogranin II, in the rat adrenal glands : Relevance to stress response mechanism2009

    • 著者名/発表者名
      Naoki Kamada, Kaori Tano, Yoshio Imura, Akiko Oyabu, Tomomi Yokoyama, Naoko Narita, Yasura Tashiro, Atsuko Uchida, Masaaki Narita
    • 学会等名
      Society For Neuroscience meeting
    • 発表場所
      シカゴ, USA
    • 年月日
      20091023-20091027

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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