研究課題
萌芽研究
サル認知機能検査の準備のため、3頭の成熟アカゲザル(5歳)の頭部MRI撮像・モンキーチェア馴化訓練・頭部固定用プレートの頭蓋骨への装着手術を行った。頭部MRIは、ネンブタール麻酔下で3テスラのMRI装置にて撮像した。モンキーチェア馴化訓練は、サルを覚醒状態のままケージからチェアに移動させ、チェア上で給餌することにより毎日2時間程度1ヶ月の間馴化させた。頭部固定用プレートは、ネンブタール麻酔下でサルを脳定位固定装置に固定し、デンタルセメントを用いてプレートを装着した。また、認知機能検査に用いる行動実験装置をタッチパネル・ボタン・給水装置・ノートパソコン等から作成した。まず、サルにタッチパネルに表示された視覚刺激に触れれば報酬が与えられる課題を遂行させ、サルを行動実験装置に充分馴れさせた。その後、遅延反応課題を導入し、サルが遅延何秒まで正しく正答できるかを検査した。遅延反応課題は、見本図形を0.5秒間表示し、遅延時間経過後にサルが4つの選択肢から見本図形と同じ図形をタッチすれば正答として報酬の水が与えられるルールとした。訓練は、1日に4セッション(1セッション=32試行)行い、サルが1問正答(もしくは誤答)すると次の問題では遅延時間が1秒延長(もしくは短縮)するように課題を設定した。セッションの第1問は遅延時間なし(遅延0秒)とした。3頭のサルは共通して、約20秒間の遅延時間まで正答できる事が明らかになった。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
PLoS ONE 3
ページ: e3648
ページ: e2283
J Neurosci 28
ページ: 5756-5761