研究課題/領域番号 |
20659188
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
泉川 卓司 新潟大学, アイソトーブ総合センター, 准教授 (60282985)
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研究分担者 |
田村 詔生 新潟大学, 自然科学研究系, 教授 (00025462)
川崎 健夫 新潟大学, 自然科学研究系, 助教 (00323999)
後藤 淳 新潟大学, アイソトープ総合センター, 助教 (90370395)
長坂 康史 広島工業大学, 情報学部, 准教授 (20299655)
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キーワード | 画像診断 / 陽子線写真 / 放射線 |
研究概要 |
本研究では高エネルギー物理学分野で開発・発展させられてきたシリコンストリップ検出器を用い、粒子線による画像診断装置の実用化の可能性を探ることを目標としている。 今年度はプロトタイプ検出器を作成し放射線源を用いた動作テストを行った。即ち、1.読み出しASICを用いた電子回路の作成、2.読み出し回路とシリコンストリップ検出器をワイヤーボンディングにより電気的に接続し、また機械的にも接合、3.検出器からの信号をコンピューターに読み込むため、汎用のDAQボードを用いた読み込みプログラムの作成、4.β線源を用いた動作テスト、をおこなった。使用したシリコンストリップ検出器は228μm毎に384本のストリップからなる約9cm角の物であるが、今回はこのストリップを一本おきに中心部の3cm程度の64本を読み出した。一本置きに読み出した場合、間の接合されていないストリップに集まった電荷は隣の配線されたストリップから読み出されることになる。テストの結果、期待された通りASICに搭載されたマルチプレクサ回路により時分割された信号の読み出しが確認された。 また、GEANT4を用いた陽子線断層写真のシミュレーションを行い、鮮明な画像を得るためには散乱陽子線の影響を補正する必要があることなどが分かった。 今後、このプロトタイプを基に細部の微調整を加えて複数枚作成し、粒子線の軌跡を測定するシステムとして完成させる予定である。シミュレーション技術に関しても、より鮮明な画像を得るべく研究を進める予定である。
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