研究課題/領域番号 |
20659193
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
奥田 智子 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40284773)
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研究分担者 |
平井 俊範 熊本大学, 医学薬学研究部, 准教授 (40274724)
入口 紀男 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00347006)
荒木 令江 熊本大学, 医学薬学研究部, 准教授 (80253722)
永井 竜児 熊本大学, 医学薬学研究部, 助教 (20315295)
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キーワード | MRI / 炭素13含有化合物 / 生活習慣病 / 動脈硬化 |
研究概要 |
PETを含む核医学検査は、感度が高く臨床的価値が高いが専用の施設が必要とされるが、標識できる試薬や方法も限られており、さらに半減期が存在するため時間的制約も大きい。しかし、安定同位体である炭素13含有化合物を使用して、抗体やペプチド、酵素基質を合成することにより時間的、施設的制約から解放されることとなる。本研究の目的は炭素13を組み込んだペプチド・タンパク質を合成し、超高磁場MRI装置による動脈硬化性病変に対する炭素13MR画像化基礎技術の開発を行い、その臨床実用における可能性を動物実験および基礎実験にて明らかにする。本研究では、生活習慣病に伴う動脈硬化性病変に多く蓄積することが報告されているCML(カルポキシメチルリジン)などのメイラード反応後期生成物(AGE)に対するモノクローナル抗体作成をまず行っている。作成された抗体にて動脈硬化性病変の免疫組織染色を行ったところ病変部への良好な集積を認めた。今回、炭素13標識アミノ酸を抗体に組み込むには到らなかったが、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ(マウスB細胞と多発性骨髄腫の融合細胞)は作成されており、今後培養時に炭素13標識アミノ酸をこのモノクローナル抗体に組み込むことは可能と思われる。炭素13にて標識されたメチオニンを悪性神経膠腫細胞移植後のマウスに投与したものに対して、炭素13MR画像の撮像に成功していることから前述炭素13標識抗体による生体内での病変描出は可能と考えている。
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